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第一種電気工事士は転職に役立つ? どんな求人があるのか、30代からの転職でも大丈夫なのか徹底リサーチ
公開日:2022年9月29日 更新日:2023年5月17日
第一種電気工事士は転職に役立つ? どんな求人があるのか、30代からの転職でも大丈夫なのか徹底リサーチ
第一種電気工事士は転職に役立つ?
どんな求人があるのか、30代からの転職でも大丈夫なのか徹底リサーチ
「第一種電気工事士の資格って転職に役立つ?
「資格を活かして転職を成功させるポイントについて知りたい」
とお考えではありませんか?
第一種電気工事士は、第二種電気工事士の範囲に加えて高圧の電気工事が取り扱える資格です。
低圧と高圧両方の電気工事が担えるため、技術者としての価値が第二種よりも高くなります。
そのため、就職や転職で有利に働きやすいのが特徴です。
他の資格もあわせて取得しておくことで更に転職しやすくなるでしょう。
本記事では、第一種電気工事士資格の簡単な概要と転職のポイントについて詳しく解説します。
未経験者や30〜40代の転職についても解説していますので、ぜひご覧ください。
最終更新日:
第一種電気工事士の資格とは
第一種電気工事士は、第二種電気工事士が従事できる範囲に加えて高圧の電気工事も取り扱える資格です。
具体的には、以下のような建物の電気工事で役立ちます。
- 一般住宅
- 小規模店舗
- 商業施設・病院
- ビル・工場
- 発電所・変電所
第一種電気工事士は、さまざまな建物で活躍できる資格です。
建物以外にも屋外の高圧配線などの電気工事においても役立ちます。
また、電気工事士の仕事は有資格者しか従事できない業務独占資格であることも特徴です。
そのため、第一種電気工事士の資格を保有していると技術者としての価値が高まります。
試験形式も第二種電気工事士と変わらず難易度も高いわけではないため、第二種電気工事士とあわせて取得したい資格と言えるでしょう。
第一種電気工事士の資格が役立つ就職先や業種
第一種電気工事士の資格が役立つ業種は、主に以下の2つです。
- 電気工事士業界
- ビルメンテナンス業界
それぞれの業種について詳しく解説します。
業種①電気工事士業界
第一種電気工事士は、低圧と高圧両方の電気工事に従事できる資格です。
そのため、電気工事士業界では第一種電気工事士の資格保有者は重宝されます。
仕事内容としても高圧の配線工事や高圧電気機器の設置・取外しなどさまざまです。
建物内にある電気室や電柱、送電線など多くの場所で仕事があります。
また低圧の電気工事も取り扱えるため、一般住宅や小規模店舗における配線工事、低圧電気機器や家電の取付け・取外しに従事できるのも特徴です。
電気工事士業界は、知識や技術力を高めつつ資格を存分に活かせる業界と言えるでしょう。
業種②ビルメンテナンス業界
ビルメンテナンス業界は、主にビル内にある設備の点検や交換作業に従事する仕事です。
そのため、電気工事士の資格以外にも冷凍機械責任者やボイラー技士などの資格が必要となります。
第一種電気工事士がビルメンテナンス業界で役立つのは、設備内にある電気設備の知識が深くまで理解できるといった点です。
ビルのような建物は高圧で受電し、電気室やキュービルで低圧に変換後、建物内に電気を供給しています。
第一種電気工事士を取得して従事する場合「ここから先は高圧箇所があるから注意して作業しよう」と意識することが可能です。
高圧の電気工事に従事しない場合でも、日頃の作業でより深くまで意識して電気事故の防止に繋げられます。
第一種電気工事士が受け取れる年収
求人ボックスでは、第一種電気工事士の平均月収は37.2万円とされています。
これを年収に換算すると456万円です。
日本人の平均年収は461万円であるため、第一種電気工事士は平均と同程度の年収が見込めます。
ただし、平均年収は電気工事士の見習い時代の年収も含まれています。
経験が浅い技術者の平均年収は360万円が相場です。
そのため、経験を積んで技術者としての価値を上げることで年収500万円以上は目指せます。
また、電気工事士を始め電気系資格を取得していると資格手当が支給される可能性があるのも特徴です。
具体的な金額は企業によって異なりますが、複数の資格を取得していると年収は簡単にアップできます。
第一種電気工事士はなぜ需要があるのか
電気工事士は、将来性も見込まれる需要の高い資格です。
その理由として次の3つが挙げられます。
- 仕事の幅が大きく広がる
- 電気設備は増加傾向にある
- 技術者に付加価値のある仕事
それぞれ詳しく見ていきましょう。
理由①仕事の幅が大きく広がる
第一種電気工事士の需要が高い理由の1つ目が「仕事の幅が大きく広がる」という点です。
これまで解説した通り、第一種電気工事士は低圧と高圧の両方における電気工事に従事できます。
仕事の幅が広がるということは、それだけ選択肢が増えるということです。
第一種電気工事士にしか従事できない高圧設備を専門に扱ったり低圧も交えつつ仕事に従事したりなど自分に合わせて仕事を選べます。
また、第一種電気工事士免状の取得は実務経験を有していることの裏付けです。
技術力を有していることの証明となるため、転職でも有利に働くでしょう。
理由②電気設備は増加傾向にある
第一種電気工事士の需要が高い理由の2つ目が「電気設備は増加傾向にある」という点です。
低圧や高圧を含め、電気設備は毎年増加しています。
つまり、第一種電気工事士の需要も毎年増加しているということです。
新規設備の設置に伴って電気機器の設置や配線工事を扱える第一種電気工事士は、現場で必要とされます。
また、既存設備における電気機器の取り換え工事や増設工事において役立つのもメリットです。
電圧の区分を問わずさまざまな仕事に従事できるため、第一種電気工事士の需要は非常に高いと言えるでしょう。
理由③技術者に付加価値のある仕事
第一種電気工事士の需要が高い理由の3つ目が「技術者に付加価値のある仕事」という点です。
電気工事士の仕事は業務独占資格であるため、未取得者が従事することはできません。
また、電気事故を防止するための資格である電気工事士の仕事が、AIに奪われるというのも考えにくいです。
つまり、資格保有者である技術者に付加価値がつく仕事と言えます。
加えて、電気は現代社会において必要不可欠な存在です。
そのため、第一種電気工事士の仕事自体が無くなることはありません。
AI時代が到来しても生き残りやすく需要もなくならない点は、第一種電気工事士の大きな魅力と言えるでしょう。
30〜40代の転職や実務経験が満了してない場合でも大丈夫?
30〜40代の方や実務経験が満了していない方で「転職が上手くいくか不安」と感じている方はいるのではないでしょうか?
結論からお話ししますが、問題なく転職できます。
先ほど解説した通り、第一種電気工事士の需要は高く将来性も十分に見込まれるためです。
ただし、実務経験が満了していない方は転職後のキャリアアップを狙えません。
電気業界は、技術力や現場の経験が重要視されているためです。
第一種電気工事士として仕事に従事しキャリアアップを狙う場合は、実務経験を積める職場に転職しましょう。
その後、現場経験を積んで技術力を磨くことで企業から重宝される技術者となれます。
このほか、40代や50代以降の方で転職を考えている方は、第一種電気工事士以外の資格取得も狙ってください。
既に現場経験を豊富に積んでいる方は電気工事施工管理技士の資格がおすすめです。
第一種電気工事士の資格で転職させるための詳しいポイントについては後述します。
相性の良い資格や実務経験について解説しておりますので、ぜひご覧ください。
第一種電気工事士の資格で転職を成功させるには
第一種電気工事士の資格保有者が転職を成功させるためのポイントは、以下の3つです。
- 実務経験を積む
- 新規資格を取得す
- 優先したい条件に合った求人を探す
ここでは、転職を成功させるためのそれぞれのポイントを詳しく解説します。
ポイント①実務経験を積む
第一種電気工事士は、免状取得まで3年間の実務経験が必要です。
そのため、 試験に合格しただけでは免状を獲得することはできません。
- 事業用電気工作物(発電所・変電所など)の設置や変更
- 自家用電気工作物(最大電力500kW以上)の設置や変更
- 第二種電気工事士取得後に行った一般用電気工作物(一般住宅や小規模店舗など)の電気工事
- 経産大臣が指定する第二種電気工事士養成校の教員として指導した「第二種電気工事士養成に必要な電気工事の実習」
第一種電気工事士の実務経験として認められる業務の例は、上記の通りです。
高圧は一つ間違えると大きな事故に繫がる危険性があるため、実務経験が必要となります。
もし第二種を取得後すぐに実務経験を積める環境がある場合は、第一種電気工事士取得までに実務経験を積んでおきましょう。
電気工事の経験が少しでもあれば、それだけで転職で有利に働くため、成功率はアップします。
ポイント②新規資格を取得する
第一種電気工事士とあわせて他の資格を取得しておくと転職で有利に働きます。
企業は、仕事に役立つ資格を複数取得した人材を欲するためです。
- 電気工事施工管理技士
- 電験三種
- 消防設備士
- ボイラー技士
- 危険物取扱者
- 第三種冷凍機械責任者
など
ビルメン4点セットを始め、電験三種や電気工事施工管理技士、消防設備士などの資格がおすすめです。
取得する資格を選ぶ際は、自分が転職先として考えている仕事に役立つものを選択しましょう。
例えばビルメンテナンス業界への転職を考えている場合、優先したいのはビルメン4点セットの資格です。
その後に消防設備士・電験三種といった資格を取得する流れになります。
一方で電気工事士業界へ転職を考えている場合、優先したいのは電験三種です。
電験三種は自家用電気工作物を保守・管理するための難易度が高い資格ですが、取得すると電気に関する高度な知識を有していることの証明となります。
ただし、第一種電気工事士の資格で転職できないわけではないため「あわせて取得できれば更に有利になる」ぐらいにお考えいただければ問題ありません。
自分の状況にあわせて必要な行動を取りましょう。
ポイント③優先したい条件に合った求人を探す
転職する際は、自分が優先したい条件に合った求人を探しましょう。
これは転職する人にとって優先したい条件が異なるためです。
- 給料・年収が高い職場に就きたい
- 休日がしっかり取れる職場に就きたい
- 人間関係が良好な職場に就きたい
全て揃っている職場が理想ですが、自分が特に優先したいことを決めておきましょう。
転職サイトや転職エージェントを活用する際、自分の希望を具体的に伝えやすくなります。
また、企業との面接を通して自分が優先したいと考えている条件について事前に実問することも大切です。
企業から選ばれることを考えるのはもちろんのこと、自分自身で企業を選ぶといった認識も、転職を成功させるためのポイントとなります。
資格取得をして転職を成功させよう
電気業界で転職を成功させるためには、電気工事士の資格を始め複数の資格を取得しておくことが大切です。
企業が求人を募集する際、電気工事士以外の資格も優遇条件として掲示する場合があります。
その際、資格を複数取得していると転職で有利に働くのが特徴です。
自分に合った職場を見つけたり、見つけた企業に転職したりする際に役立ちます。
例えば、電気工事に加えて高圧電気設備の点検を行いたい場合、電験三種が必要です。
ビルメン業界に転職したいといった場合も同様に「ビルメン4点セット」と呼ばれる以下の資格が必要となります。
- 第二種電気工事士
- 第三種冷凍機械責任者
- 危険物取扱者乙4
- 2級ボイラー技士
加えて、消火器の点検・整備が扱える消防設備士乙種第6類、火災報知設備が取り扱える消防設備士第4類を取得しておくと更に仕事の幅を広げることが可能です。
第二種電気工事士の取得後は第一種電気工事士を取得して仕事の幅を広げる、その後は電験三種を取得して更に深い知識をつけるといったように、他の技術者にはない自身の付加価値を高めるで転職の成功率は高まります。
まとめ
本記事では、第一種電気工事士の資格が役立つ業種や需要が高い理由、転職を成功させるためのポイントについて詳しく解説しました。
第一種電気工事士は、低圧と高圧における両方の電気工事を取り扱えるため、非常に仕事の幅が広い資格です。
技術者に付加価値がつくため、AI時代が到来しても生き残る可能性が高く、需要が無くなることもありません。
また、ビルメン4点セットや電験三種、現場経験を既に積んでいる方は電気工事施工管理技士などの資格を取得すると更に重宝される人材となれます。
電気工事士と相性の良い資格は積極的に取得を狙いましょう。
転職サイトや転職エージェントを活用して、自分が優先したい条件を満たした職場を見つけて転職してください。
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