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第二種電気工事士の筆記試験の概要と働きながら効率的に学習するには
公開日:2022年7月27日 更新日:2023年3月29日
第二種電気工事士の筆記試験の概要と働きながら効率的に学習するには
第二種電気工事士の筆記試験の概要と
働きながら効率的に学習するには
第二種電気工事士の筆記試験は、技能試験よりも前に実施される最初の試験です。
120分の試験時間の中で問題が50問出題されます。
筆記試験に合格するためには、ポイントを押さえて効率よく対策することが大切です。
まずは、試験についての情報を事前に確認しておきましょう。
今回の記事では、第二種電気工事士筆記試験の概要についてご紹介します。
押さえておくべき問題や効率的な学習方法についても解説していますので、ぜひご覧ください。
目次
第二種電気工事士の資格とは
第二種電気工事士は、取得することで低圧(600V以下)で受電する電気工作物の工事に従事できる資格です。
取得することで電気業界における就職や転職の幅が広がり、DIYでも役に立つといったメリットがあります。
電気資格の中でも基本的な知識を多く求められるため、初心者の方でもおすすめの資格です。
ここでは、第二種電気工事士の受験資格や取得することで役立つ場面についてご紹介します。
学歴や実務経験は関係ない誰でも受験できる資格
第二種電気工事士の試験には、受験資格がありません。
そのため、年齢や学歴、職歴や実務経験などに関係なく、誰でも受験できる資格です。
転職や趣味、多方面で役立つ実用的な資格
第二種電気工事士は、取得すると就職や転職で有利に働きます。
これは、第二種電気工事士の需要が電気業界で非常に高いためです。
第二種電気工事士は、取得することで低圧(600V以下)の電気工事に従事できるため、一般家庭や小規模店舗などの工事を扱う会社であれば、資格を存分に活かせます。
また、消防設備士やボイラー技士などの資格を取得していれば、ビルメンテナンス業界にも従事可能です。
第二種電気工事士の資格を幅広く活かせられるでしょう。
加えて、日常のDIYといった趣味でも役立ちます。
第二種電気工事士は、コンセントやスイッチ、照明器具の交換や屋内配線といったDIYに対して適した資格です。
第二種電気工事士 筆記試験の概要
第二種電気工事士の筆記試験は、例年5月下旬や10月下旬の年2回行われる試験です。
筆記試験に合格すると技能試験に受験できます。
例年実施される日程としては、次の通りです。
項目 | 上期試験 | 下期試験 |
---|---|---|
申し込み期間 | 3月中旬~4月上旬 |
7月下旬~8月中旬 ※筆記試験免除者は9月上旬~9月中旬 |
試験日【筆記試験】 | 5月下旬~6月上旬 | 10月上旬 |
合格発表日 | 6月下旬~7月上旬 | 11月上旬 |
試験日【技能試験】 | 7月中旬 | 12月中旬 |
申し込み忘れがないよう、事前に情報を確認しておきましょう。ここでは、試験内容や合格基準など筆記試験の概要について詳しく解説します。
試験内容
筆記試験の内容については、次の通りです。
項目 | 詳細 |
---|---|
試験方法 | 四肢択一のマークシート方式 |
問題数 | 50問 |
配点 | 1問2点 |
試験時間 | 120分 |
試験範囲 |
|
上記の試験内容で筆記試験は実施されます。
筆記試験には、基礎的な計算問題から配線図を見て正しいものを選択する問題などが出題されるため、全体的に幅広く対策することが大切です。
合格基準
筆記試験の合格基準は、60点以上とされています。
出題される問題が全50問あるため、30問以上正解すると合格です。
第二種電気工事士の筆記試験では、合格基準のボーダーが下がるといったことは期待できません。
そのため、1問でも多く正解できるよう対策しましょう。
合格率と難易度
第二種電気工事士は、上期試験と下期試験の年2回実施されます。ここでは、筆記試験における過去5年間の合格率から難易度についてみていきましょう。
実施年度 | 上期試験 | 下期試験 |
---|---|---|
令和3年度 | 60.4% | - |
令和2年度 |
- ※新型コロナウイルスにより中止 |
62.1% |
令和元年度 | 70.6% | 58.5% |
平成30年度 | 57.8% | 51.8% |
平成29年度 | 61.0% | 51.6% |
筆記試験の免除
次に該当する方は、第二種電気工事士の筆記試験を免除できます。
- 前回の筆記試験に合格した方
- 高校以上の学校において電気工事士法で定める課程を修めて卒業した方
- 電気主任技術者免状取得者
ただし、筆記試験の免除者であっても受験手数料は変わりません。受付期間内に申し込んで受験料を支払った後、技能試験に臨んでください。
筆記試験で押さえるべき問題
筆記試験では、毎年数問出題される問題があります。これらは押さえておくべき問題です。具体的には、次の3つが該当します。
- 電気回路に関する基礎的な問題
- 工具、測定器、器具などの写真、名称や用途などに関する問題
- 配線図の図記号に関する問題
ここでは、それぞれの問題について詳しくご紹介します。
電気回路に関する基礎的な計算問題
基礎的な回路から電圧、電流、抵抗、電力を求めるといった計算問題は、再序盤で登場します。
毎年1問は必ず出題され、多くなると2・3問出題されます。
これについては、公式を覚えて過去問題を繰り返し解き、パターンをある程度把握すると正解できる力が身につきます。
また、再序盤で登場する問題というのも押さえておきたい理由の1つです。
試験本番では必ず緊張するため、最初の1問を解けるだけで不安は大きく変わります。
最初の1問を解いて緊張をほぐし、いつも通りの実力を発揮できれば、筆記試験合格に大きく近づけるでしょう。
工具、測定器、器具などの写真、名称や用途などに関する問題
工具や測定器、器具などの写真をみて名称や用途を選択する問題は、毎年2~3問出題されます。
これについては、覚えておくだけで点数を稼げる問題です。
逆に使用用途などは覚えておかなければ絶対に点数を稼げない問題でもあります。
そのため、工具や測定器などの名称、役割については必ず暗記しておきましょう。
ポイントは、短期間で詰め込むのではなく長期的に暗記することです。
実物を見たいといった方は、動画で検索するとよりイメージしやすくなります。
問題の前半や後半に関係なく出題されるため、過去問題を繰り返し解きながら対策してください。
配線図の図記号に関する問題
配線図では、図記号に関する問題が出題されます。
これも先ほどと同様に暗記しておくことで簡単に点数を稼げる問題です。
勉強方法についても先ほどと同じ、短期間ではなく長期的に暗記することをおすすめします。
過去問題を5~10年分解くことで必要な知識が身につくでしょう。
2~3問ほど出題される可能性が高いため、確実に正解して点数を稼いでください。
効率的な学習を目指す
第二種電気工事士の筆記試験に合格するためには、効率的な勉強が必要です。
具体的なポイントとしては、次の3つあります。
- 筆記試験の傾向や特徴を理解し、100点を目指さない
- インプットとアウトプットを意識する
- 仕事の忙しい方は勉強時間をわけて確保する
ここでは、それぞれのポイントについて詳しく解説します。
筆記試験の傾向や特徴を理解し100点を目指さない
筆記試験は120分の試験時間の中で50問のうち30問に正解すると合格できます。
そのため、分からない問題は解かずにスルーするのも1つの選択肢です。
例えば、後半の配線図で登場する「使用するリングスリーブの個数」を答える問題などは、「複線図を書く力」と「電線の本数に対して必要なリングスリーブの個数」といった2つの知識が求められます。
仮に5分かけて正解を導きだせたとしてもらえる点数は2点です。
もし分からない場合は、悩み続けることになるでしょう。
だからこそ、筆記試験で100点を目指す必要はありません。
時間のかかる問題や悩む問題はスルーし、計算問題や選択問題にミスがないか見直すことをおすすめします。
100点ではなく60点以上点数を稼ぐことに注目して臨んでください。
インプットとアウトプットを意識する
筆記試験を勉強する際には、テキストと問題集を用いての勉強となります。
そこで大切なのが「テキストを読み込みすぎない」ことです。
知識が身についていない最初の段階でじっくり読み進めると時間ばかりを消費してしまいます。
まずは、テキストを大まかに進めて基礎的な知識を簡単に身につけましょう。
テキストはインプット、問題集はアウトプットするための教材です。
知識を簡単に身につけた後は問題集でアウトプットし、問題を解く力を高めてください。
誤答した問題については解説やテキストを見て理解し、分からない問題を1問ずつ減らすことで、合格点に到達する知識が身につくでしょう。
仕事の忙しい方は勉強時間をわけて確保する
筆記試験の勉強時間の目安は、約40時間です。1日1~2時間の勉強を約1ヵ月継続すると合格に必要な力が身につきます。
ただし、日中仕事が忙しいといった方は、まとまった勉強時間を確保できません。
そういった方におすすめなのが勉強時間をわけて確保するといった方法です。
具体的には「起床後に30分~1時間」「睡眠前に30分~1時間」といった確保の仕方をおすすめします。
これは、起床後に覚えた内容を睡眠前に復習することで記憶に定着しやすくなるためです。
また、起床後は頭がスッキリしている状態なので、勉強にも集中しやすくなります。
勉強時間の細かなバランスについては、自身のライフスタイルにあわせて柔軟に対応してください。
独学が難しい場合は通信講座の受講を検討
第二種電気工事士の筆記試験を独学で勉強している方で、日中仕事が忙しくて時間を確保できない方や独学が難しいといった場合は、CICの通信・通学講座の受講をご検討ください。
通信・通学のどちらにも対応しているCICの講座であれば、受験者のライフスタイルにあわせて効率よく第二種電気工事士を対策できます。
ただし、筆記の後にある技能の通学講座は開催しておりません。
通学講座は、筆記試験の勉強で分からない問題をその場で講師に質問し、解決できるのがメリットです。
他の受講生と共にモチベーションを高めることで、独学よりも勉強が継続しやすくなります。
また、通信講座は、受講生のアンケートで選ばれた人気講師の動画講義をスマホやタブレットで閲覧しつつ、無駄のないテキストで勉強できるため、独学よりも効率を格段に上げることが可能です。
第二種電気工事士の一発合格を狙う方は、ぜひ受講をご検討ください。
筆記試験合格後の行動
第二種電気工事士の筆記試験に合格した後は、技能試験に臨みましょう。
技能試験に合格することで第二種電気工事士の免状が取得できます。
ただし、注意点としては合格した直後の技能試験に受験することです。
例えば、上期の筆記試験に合格した方がその年の下期に実施される技能試験には受験できません。
翌年に関しては、筆記試験免除で技能試験のみ受験できます。
技能試験は、筆記試験終了後から約1ヵ月後に実施されるため、筆記試験が終了したタイミングで合格の可能性があれば、すぐに対策を始めましょう。
必要な工具を揃えて複線図の書き方を習得、候補問題を2~3周施工することで合格に必要な力が身につきます。
まとめ
今回の記事では、第二種電気工事士の筆記試験について試験の概要から勉強方法、押さえておくべき問題について解説しました。
筆記試験は合格率が高いといった特徴がありますが、簡単に合格できる試験ではありません。
インプットやアウトプットを意識して効率よく対策することが大切です。
また、電気回路の基礎的な計算問題や配線図の図記号に関する問題、工具などの写真を見て名称や用途を答える問題は、簡単に点数を稼げるため必ず押さえておきましょう。
毎年2~3問出題される分野で点数を稼ぎ、残された時間で他の問題を解くと時間に対する不安や焦りは和らぎます。
起床後や睡眠前の1時間に勉強、独学が苦手な方は試験対策講座を受講するといった方法で第二種電気工事士の筆記試験を対策してください。
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