施工管理技士合格をアシスト
建設業特化の受験対策
ビルメン系資格は転職に役立つ?どんな求人があるのか、未経験でも大丈夫なのか徹底リサーチ
公開日:2022年9月7日 更新日:2023年3月29日
ビルメン系資格は転職に役立つ?どんな求人があるのか、未経験でも大丈夫なのか徹底リサーチ
ビルメン系資格は転職に役立つ?
どんな求人があるのか、未経験でも大丈夫なのか徹底リサーチ
ビルメンを目指し、資格の取得にいそしんでいる。読者のなかにはこのような方も、多いのではないでしょうか。
一方で他の業界のなかには、「資格は役に立たない」という情報も見受けられます。
このような状況ですから、「果たしてビルメンに資格は役立つのだろうか」という疑問も生じることでしょう。
ビルメン向けとされている資格は、いずれも転職に役立つものであり、取得が奨励されるものです。
本記事ではその理由に加えて主な求人の内容、未経験でも転職可能なのかという点も含めて解説します。
目次
- ▶ビルメンで活かせる資格とは?
- ▶ビルメン4点セット
- ▶ビルメン5点セット
- ▶ビルメン三種の神器
- ▶主な就職先や業種
- ▶大手系列のビル管理会社
- ▶独立系の管理会社
- ▶ビルメンの年収はいくら?
- ▶ビルメンはなぜ人気や需要があるのか
- ▶大都市圏や地方の中心部などで、続々とビルが建設されている
- ▶中高年でも転職しやすい
- ▶現場職のなかでは、身体的な負担が少ない場合が多い
- ▶ノルマが無い
- ▶努力次第で大手企業への転職を目指せる
- ▶未経験や30~40代の転職でも大丈夫
- ▶未経験者でもチャンスあり
- ▶ビルメンで30代・40代は若手。十分転職できる
- ▶ビルメンに賢く転職する4つのコツ
- ▶転職サイトや転職エージェントを活用する
- ▶ハローワークを使う場合は、職業相談の活用がおすすめ
- ▶知人に紹介してもらう場合は企業情報を入念にチェックしよう
- ▶仕事に必要な資格を取得する
- ▶資格取得をして転職を成功させよう
- ▶まとめ
最終更新日:
ビルメンで活かせる資格とは?
ビルメンで活かせる資格は多数あります。
「ビルメン4点セット」など、いくつかのグループにまとめた名称がついていることも特徴的です。
ここではよく使われる3つのグループを取り上げ、該当する資格も含めて説明します。
ビルメン4点セット
ビルメン4点セットは、仕事を始めるにあたり取得しておきたい資格をまとめたものです。
以下の資格が該当します。
- 第二種電気工事士
- 第三種冷凍機械責任者
- 二級ボイラー技士
- 危険物取扱者乙種4類(乙4)
いずれの資格も、ビルメンで必要とされる知識やスキルの習得に関わります。
たとえば第二種電気工事士では、ビル管理で欠かせない電気の知識を得ることが可能です。
第三種冷凍機械責任者は冷暖房や冷凍・冷蔵庫の仕組みを、二級ボイラー技士は熱に関する知識を得られます。
またビルメンの仕事では、重油や軽油などの引火性液体を扱う場合もあります。
危険物取扱者乙種4類は、これらを取り扱う際に必須の資格です。
ビルメン5点セット
ビルメン4点セットに「消防設備士乙種4類」を加えると、ビルメン5点セットになります。
消防設備士乙種4類は、自動火災報知設備に関する資格です。多くのビルで設置されていることから、ビルメンであればぜひ取得しておきたい資格といえるでしょう。
ビルメン三種の神器
ビルメン三種の神器は、持っていれば就職がかなり有利となる資格のグループです。
以下のうち1つでも持っていれば、転職活動において大きなアドバンテージとなるでしょう。
- 第三種電気主任技術者(電験三種)
- 建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)
- エネルギー管理士
上記に挙げた資格は、いずれも難易度が高いこと、合格者は法令に定める責任者として選任されうることが挙げられます。
たとえば600ボルトを超えて受電する施設では、電気主任技術者を選任しなければなりません。
事業の運営に欠かせない方として、歓迎されることでしょう。
主な就職先や業種
ビルメンの就職先は、大きく以下の2つに分かれます。
- 大手系列のビル管理会社
- 独立系の管理会社
それぞれどのような特徴やメリット・デメリットがあるか、確認していきましょう。
大手系列のビル管理会社
親会社が大手企業であり、ビル管理専門の子会社を持つケースが該当します。
親会社が持つ物件の管理が中心となるため、安定した仕事が見込めます。
また給与が比較的高いことも魅力です。
会社によっては、平均年収が1,000万円を超える場合もあります。
大手系列にはさまざまなメリットがありますが、「グループ内で扱わない種類の物件は担当できない場合が多い」というデメリットがあることには注意が必要です。
例えば宿泊施設を持たない企業グループの場合、希望してもホテルのビルメンにはなりにくいでしょう。
企業によって、積めるキャリアが限られる場合があることには注意が必要です。
独立系の管理会社
独立系の管理会社は、自社の営業努力によって仕事を得ています。
そのなかには、入札で仕事を得る場合も少なくありません。
さまざまな案件を担当でき、スキルを上げられることはメリットといえるでしょう。
その一方で、以下のデメリットがあります。
- 受注額が抑えられるケースが多いため、給与も低くなりがち
- 入札を主体とする企業では、頻繁に転勤が発生するケースもある
この結果、離職率が高くなる可能性もあります。
1つの職場で腰を据えて働きたい方にとっては、不向きな会社もあるかもしれません。
ビルメンの年収はいくら?
求人ボックスによると、ビルメンテナンスに従事する方の平均年収は353万円です。
民間企業に勤める方の平均年収と比べて、80万円ほど低くなっています。
平均年収は、経験者も含んだ金額であることに注意してください。
未経験の方は大手系列でも300万円台、独立系の場合は200万円台となる可能性も十分にあります。
もっとも特筆すべきスキルや資格がある場合は評価され、年収がアップする可能性はあります。
ビルメンはなぜ人気や需要があるのか
高年収でない職種にも関わらず、ビルメンは転職者に人気のある職種です。
また多くの需要もあります。
ここでは人気や需要がある5つの理由について、確認していきましょう
大都市圏や地方の中心部などで、続々とビルが建設されている
日本は人口減少の時代に入っていますが、大都市圏や地方の中心部ではビルやマンションなどの建築物が続々と建てられています。
大規模な建物には、管理するビルメンが必要。
職場が増え続けていることは、人気や需要のある理由の1つです。
加えて大都市圏では、大規模な建物も以下のとおり多種多様です。
- オフィスビル
- 大規模商業施設
- イベントホール
- マンション
- 病院
- ホテル
管理会社のなかには、さまざまな種類の建物を管理する場合も少なくありません。
希望すればさまざまな経験を積めることも、理由に挙げられます。
中高年でも転職しやすい
もともとビルメンは、中高年の方が多い職種でした。
そのこともあり、中高年の方でも転職しやすくなっています。
このような傾向がみられる職種には警備などもあるものの、全体としては多くありません。
中高年の方にとっては、貴重な転職先といえるでしょう。
現場職のなかでは、身体的な負担が少ない場合が多い
ビルメンは現場職に分類されますが、身体的な負担は比較的少なめです。
高所作業や炎天下での作業となる場合はあるものの、重い物を持って歩くケースはあまりありません。
中高年の方が多い職種という点も、このことを証明する一つの情報です。
一方で仕事が忙しいかどうかは、現場により大きな差があります。
病院やホテル、大規模商業施設の場合は忙しくなりやすいこと、また施設側の要求がシビアになる場合もあります。
応募する際は、この点をよく確認しましょう。
ノルマが無い
ビルメンは担当する施設において、利用者が快適に過ごせるよう管理することが仕事です。
営業職によくありがちな「ノルマ」はありません。
やるべきことをしっかりやっていればよいことに、メリットを感じる方も多いでしょう。
もっともこれは、「ビルメンは努力しなくても仕事ができる」ことを意味しません。
以下の理由があるため、ビルメンもスキルアップが必要です。
- 給与を上げるためには、上位の資格を取ることが有効
- 法令改正がしばしば行われるため、適切な対応が必要
- 新しい設備や効率的な管理方法、世の中のトレンドに対応する必要がある
「1つ上の職責」や「1つ上の資格」を目指して、スキルアップを続けることが明るい未来を手に入れるコツです
努力次第で大手企業への転職を目指せる
中途採用で大手企業に入社するためには、高いスキルを求められる場合も少なくありません。
一方でビルメンの大手企業は入社こそ簡単ではないものの、ハードルは他の業界よりも低めです。
努力とスキルがあれば、業界大手企業や大手系列の会社へ転職できる可能性も十分にあります。
この点も、人気のある一つの要因といえるでしょう。
未経験や30~40代の転職でも大丈夫?
ビルメンへの転職を目指す方のなかには、未経験や30代・40代の方も多いのではないでしょうか。
転職の難易度は、誰もが気になるところです。
この点について、確認していきましょう。
未経験者でもチャンスあり
ビルメンを募集する求人のなかには、「未経験者歓迎」というものも少なくありません。
加えて「経験者優遇」の求人でも、未経験者にチャンスはあります。
条件が揃えば採用される可能性もあるため、諦める必要はありません。
募集内容や企業の情報をチェックしたうえで、ご自身に合う企業があれば積極的に応募することをおすすめします。
ビルメンで30代・40代は若手。十分転職できる
ビルメンの場合、30代や40代は若手に入ります。
職場によっては、40代が一番下という場合も少なくありません。
他の職種では40代ともなると敬遠されるケースもありますが、ビルメンならば十分転職できます。
貴重な戦力として、期待をもって迎えられることでしょう。
ビルメンに賢く転職する4つのコツ
ビルメンへの転職を成功させるためには、4つのコツがあります。
押さえておきたいポイントを踏まえ、確認していきましょう。
転職サイトや転職エージェントを活用する
ビルメンの仕事は、転職サイトで見つけることが可能です。
企業の魅力や仕事内容などが詳しく書かれているため、入社後のイメージがわきやすいことは特徴の一つ。
特に、大手系列のビル管理会社へ転職したい方におすすめの方法です。
求人を探す際には、「設備管理」のキーワードも用いるとよいでしょう。
転職サイトに記載されている内容は、募集する企業により大きく異なります。
仕事の魅力だけでなく、大変なことや辛さも書かれている企業は、求人への本気度が高いといえるでしょう。
一方で一般的な記載にとどまる企業の場合は、公式サイトをチェックするなど、ご自身で情報を集める必要があります。
加えて、転職エージェントを活用できる場合もあります。
高い給与を提示する企業は、非公開で募集するケースも少なくありません。
高いスキルをお持ちの方は、積極的に活用することをおすすめします。
ハローワークを使う場合は、職業相談の活用がおすすめ
ビルメンへの転職に、ハローワークの活用は一般的です。
最近は「ハローワークインターネットサービス」により、自宅からでも求人を確認できるようになりました。
しかし応募の際はハローワークに出向き、職業相談窓口に相談すると良い結果に結びつきやすくなります。
それは、以下の理由があるためです。
- 応募の際、ハローワークの紹介状が必要となる求人も多い
- ハローワークにおいて、ブラック企業などの情報を把握している場合がある
- 現時点での応募者数がわかるため、内定の可能性をある程度推測できる
窓口での相談により、現時点での応募状況がわかります。
応募者数が多い場合や内定者が出ている場合は、応募しないという選択もできるでしょう。
またハローワークでは、企業に関するトラブルを把握している場合があります。
公表されていない情報も、相談すると教えてくれる場合もあるでしょう。
あるいは、応募に難色を示される場合もあります。
このような場合は、他の企業に応募することが賢明です。
知人に紹介してもらう場合は企業情報を入念にチェックしよう
転職には、ビルメンで働く知人の紹介を受ける方法もあります。
スムーズに入社しやすいことは、一つのメリットといえるでしょう。
信頼できる方から誘いがあるとつい安心しがちですが、あなたに合った企業とは限りません。
即答せず、企業情報を入念にチェックしたうえで判断しましょう。
ご自身に合わない企業と判断した場合は、断る勇気も重要です。
仕事に必要な資格を取得する
ビルメンは職務を遂行するうえで、さまざまな法令を守る必要があります。
このため、資格の取得は重要です。
特に「ビルメン4点セット」は、入社前に取得しておくことがベストです。
もっとも「ビルメン4点セット」のなかには、年1~2回しか取得のチャンスが無い資格もあります。
資格を揃えたいあまりに、転職活動を待つことはお勧めできません。
しばらく取得のチャンスが無い場合は早めに転職し、仕事をしながら資格を取ることもおすすめの方法です。
資格取得をして転職を成功させよう
より良い条件で転職するためには、業務の遂行に必要な資格の取得が重要です。
現時点で「ビルメン4点セット」を揃えられていない方は、確実に取得できるよう準備を進めましょう。
なかでも「二級ボイラー技士」や「危険物取扱者乙種4類」は試験の実施回数が多いため、転職を急ぐ方はこの2つを先に取得することもおすすめです。
まとめ
ビルメンの資格は、転職に役立つものです。
有資格者に限った求人もあるため、「資格を持っていたから転職できた」というケースも少なくありません。
可能な限り資格を揃えておくことで、転職先の選択肢が広がります。
ビルメンの求人は多種多様です。
働きやすさは企業により大きく異なるため、事前研究を怠らないことが入社後の満足と活躍につながります。
手間を惜しまず、理想の転職を実現しましょう。
関連コラム
-
建築施工管理技士土木施工管理技士電気工事施工管理技士管工事施工管理技士電気通信工事施工管理技士電気工事士技術士玉掛け特別教育クレーン
建設業の年収はどのくらい?年齢別・職種別で解説
-
建築施工管理技士土木施工管理技士電気工事施工管理技士管工事施工管理技士電気通信工事施工管理技士電気工事士危険物消防設備士冷凍ボイラー工事担任者足場特別教育玉掛け特別教育高所作業車クレーン
建設業界で働きたい!実務経験なしでも取れる資格をご紹介
-
第二種電気工事士試験の合格率と難易度は?試験の内容と具体的な勉強方法まで解説
-
電気工事士の筆記試験がCBT試験に?導入の時期とCBT試験のメリットは?合格のポイントも詳しく解説!
-
第一種電気工事士は転職に役立つ? どんな求人があるのか、30代からの転職でも大丈夫なのか徹底リサーチ
-
電気工事士とは?できることや仕事内容、資格の種類、第一種と第二種の違いを解説
-
ビルメンの仕事内容や必要な資格は?仕事のやりがいから業界の将来性まで解説
-
第二種電気工事士の仕事内容や現場の実情は?向いている人や業界で活躍するために大切なことは?