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ボイラー技士の年収は高い?仕事内容と将来性、年収アップの方法まで徹底解説!
公開日:2022年9月7日 更新日:2023年3月29日
ボイラー技士の年収は高い?仕事内容と将来性、年収アップの方法まで徹底解説!
ボイラー技士の年収は高い?
仕事内容と将来性、年収アップの方法まで徹底解説!
ボイラー技士として働こうと思った場合、年収や仕事内容、将来性は事前にチェックしておきたい重要なポイントです。
ボイラー技士の年収は、どのくらいもらえるのでしょうか。
また平均的な社会人との比較も気になる項目です。
本記事では仕事内容や将来性、年収の上げ方も含めて、詳しく解説していきます。
ボイラー技士の年収は平均で380万円前後
国が行う「賃金構造基本統計調査」では、ボイラー工(男)のデータを公表しています。
2019年の調査結果によると、ボイラー技士の平均年収は382万円です。
年齢別の年収は、以下のとおりとなります。
年代 | 年収額 |
---|---|
~19歳 | 2,509,800円 |
20~24歳 | 3,736,300円 |
25~29歳 | 4,586,000円 |
30~34歳 | 4,299,700円 |
35~39歳 | 4,216,400円 |
40~44歳 | 4,033,100円 |
45~49歳 | 4,806,800円 |
50~54歳 | 4,287,500円 |
55~59歳 | 3,406,600円 |
60~64歳 | 3,295,300円 |
65~69歳 | 3,113,400円 |
70歳~ | 2,600,900円 |
出典:政府統計の総合窓口(e-Stat)「賃金構造基本統計調査 職種別第2表」
また求人ボックスによると、以下の金額が公表されています。
- 正社員の平均年収は373万円
- アルバイト・パートの平均時給は947円
正社員の平均年収は、国が公表した額とほぼ同じです。
またアルバイト・パートの平均時給は最低賃金に近い額であり、あまり高い給与を得られる職種でないことがうかがえます。
ボイラー技士の仕事内容
ボイラー技士を目指す方は年収だけでなく、仕事内容も気になるもの。
仕事は大きく2つに分けられます。
どのような仕事を任されるのか、詳しく確認していきましょう。
書籍を使って学ぶ
ボイラー技士はボイラーを使って、温水や蒸気を作る仕事。
この実現には、ボイラーの運転が欠かせません。
運転中は、以下の点に気を配る必要があります。
- 温水や蒸気の温度
- ボイラーの圧力
- 燃料や火力の調整
- 水位のチェック
またボイラーは、温水や蒸気が出るまで時間がかかることも押さえておきたいポイント。
毎日ボイラーを運転・停止する職場の場合は、使い始める時間から逆算し早めにボイラーを焚き始める必要があります。
ボイラーの保守・点検
ボイラー技士は、保守・点検も重要な仕事のひとつです。
異常があるまま運転を続けるとボイラーの破損により施設を傷つけ、従業員に危害をおよぼすおそれもあります。
このような事態は、ぜひとも防がなければなりません。
日々の点検を確実に実施するとともに、異常があれば速やかに適切な対応を取ることが求められます。
またボイラーは冬季のみ使用し、夏の期間は使わない施設も多いでしょう。
その場合、ただ使わないままにしておけばよいわけではありません。
シーズンが終わった後は、定められた手続きに従い保管する必要があります。
ボイラー技士の年収は高い?低い?
ボイラー技士の年収は、一般的な給与所得者と比べてどのような違いがあるのでしょうか。
関連する業種との比較も含め、確認していきましょう。
給与所得者 全体との比較
2019年の賃金構造基本統計調査によると、全給与所得者の年収はおよそ500万円です。
ボイラー技士と比べると、以下の違いがわかります。
種類 | ボイラー技士 | 給与所得者の平均 |
---|---|---|
きまって支給する月額の給与 | 273,300円 | 338,000円 |
年間賞与その他特別給与額 | 540,600円 | 950,900円 |
年間の合計 | 3,820,200円 | 5,006,900円 |
出典:政府統計の総合窓口(e-Stat)「賃金構造基本統計調査 職種別第2表」、
「賃金構造基本統計調査 産業大分類、中分類(全国)」
ボイラー技士の年収は、給与所得者平均の75%にとどまります。
内訳を見ると、給与は8割程度もらえる一方で、賞与などの特別給与額が57%程度と、平均的な給与所得者より極端に少ないことが特徴。
残念ながらボイラー技士は、ボーナスにあまり期待ができない職業といえるでしょう。
関連する職種との比較
ボイラー技士に関連する職種と年収がどのくらい異なるか、関心を持つ方も多いのではないでしょうか。
求人ボックスによると、以下の結果となっています。
職種 | 年収 | ボリュームゾーン |
---|---|---|
ボイラー技士 | 373万円 | 332〜387万円 |
電気工事士 | 417万円 | 289〜350万円 |
設備保全 | 423万円 | 296〜352万円 |
平均の年収額は電気工事士や設備保全よりも低額ですが、該当者の多い「ボリュームゾーン」で見るとボイラー技士のほうが高いことは特徴的。
電気工事士や設備保全は、スキルが高くなると飛躍的に年収がアップすることがうかがえます。
一方でボイラー技士は、スキルが高い方はより高く、初心者でもある程度の給与を受け取れる職種です。
ボイラー技士の資格を取得するメリット
ボイラー技士の取得は、さまざまなメリットをもたらします。
ここでは主な4つのメリットについて、詳しく確認していきましょう。
ボイラーを扱う仕事に就ける
ボイラー技士は、すべてのボイラーを扱えます。
ボイラーの大きさや種類に関わらず、ボイラーを扱う仕事に就くことが可能。
資格を取る主なメリットといえるでしょう。
ボイラー技士の資格がない方は、以下のように扱えるボイラーが制限されます。
受講した研修や教育 | 扱えるボイラーの種類 |
---|---|
ボイラー取扱技能講習 | 小規模ボイラー、小型ボイラー、簡易ボイラー |
小型ボイラー取扱特別教育 | 小型ボイラー、簡易ボイラー |
何も受講していない | 簡易ボイラー |
ボイラー技士は上記の制限を受けないため、ボイラーを使う職場ならば資格を活かして活躍できます。
応募できる求人が増える
求人への応募に際し、ボイラー技士の資格が条件となっているケースは少なくありません。
ボイラー技士の有資格者なら応募できるため、無資格者よりも応募できる求人数が増えることはメリットに挙げられます。
特にビルメン業界において、二級ボイラー技士は「ビルメン4点セット」に含まれる、基本的な資格です。
できれば就職前に、あらかじめ取得しておくとよいでしょう。
ボイラー取扱作業主任者になれる
ボイラー技士は所定の条件を満たすことで、ボイラーの取り扱いを管理・指揮する「ボイラー取扱作業主任者」になることが可能です。
特に特級ボイラー技士の方は、どのようなボイラーを使う職場でも無条件で「ボイラー取扱作業主任者」になれます。
一方で一級・二級ボイラー技士には、以下の条件があります。
資格名 | ボイラー取扱作業主任者になれる条件 |
---|---|
一級ボイラー技士 | 伝熱面積の合計が500平方メートル未満。但し貫流ボイラーのみ使う職場の場合は、無条件で可能 |
二級ボイラー技士 | 伝熱面積の合計が25平方メートル未満。但し貫流ボイラーのみ使う職場の場合は250平方メートル未満ならば可能 |
ボイラー取扱作業主任者になることで、職場のリーダーとして活躍することが期待できるでしょう。
スキルアップの証明になる
ボイラー技士は、圧力容器や熱に関する知識が身につく資格です。
資格を取ることで、これらのスキルを証明できます。
スキルアップを示せることも、メリットといえるでしょう。
すでに二級や一級ボイラー技士の資格をお持ちの方は、上位の試験に合格することもよい方法です。
たとえば「一級ボイラー技士試験には合格したので、あとは実務経験だけ」という状態にしておくことで、二級ボイラー技士を取って満足している方に差をつけることができます。
ボイラー技士の将来性
ボイラー技士は、将来性のある仕事です。
ボイラー技士が活躍する職場は、以下のとおり大規模な施設が多いことが特徴に挙げられます。
- 工場
- 発電所
- 病院
- 地域冷暖房施設
上記のなかには、需要が変動しにくい職場も少なくありません。
このため、安定して仕事ができる環境を得やすいこともメリットに挙げられます。
これらの仕事は二級ボイラー技士でも就けますが、一級や特級ボイラー技士の資格を取ることで、より有利な条件で働きやすくなります。
ボイラー技士で年収を上げる方法
ボイラー技士は、さまざまな方法で年収を上げることが可能です。
ここでは代表的な4つの方法を取り上げ、年収を上げるポイントを確認していきましょう。
実務経験を積む
実務経験を積み職場で評価されることは、年収を上げる最もスタンダードな方法です。
「仕事ができる人」と認められれば良い評価を受けられるとともに、基本給や賞与のアップにもつながります。
より早く年収を上げるためには、短期間で数多くの経験を積むことが有効です。
以下の姿勢で業務に取り組むことは、年収のアップにつながります。
- 担当する業務に責任を持ち、決められた時間内で正確に行う
- 新しい仕事に対して積極的に取り組む
- 情報共有を積極的に行う
上記3つの姿勢を持つ方は成長も早く、短期間でさまざまな仕事を任されることでしょう。
その結果、年収もアップしやすくなります。
上位の資格を取得する
ボイラー技士の資格は以下のとおり、3つのレベルに分かれています。
- 二級
- 一級
- 特級
原則として一級は二級の、特級は一級の資格を持っていることが条件です。
レベルが高い資格ほど、取得している方も少なくなるわけです。
加えて上位の資格になると、ボイラー取扱作業主任者に任命されやすいこともメリットに挙げられます。
このため二級ボイラー技士で満足せず、より上位の資格を取ることで年収のアップが期待できます。
二級ボイラー技士をお持ちの方は、先に一級ボイラー試験を受けて合格しておくことも良い方法といえるでしょう。
関連する他の資格を取得する
年収を上げるならば、仕事に関連する他の資格を取ることもおすすめの方法に挙げられます。
なぜならボイラー技士の資格を活かせる職業は、有資格者でないと就業できない場合がしばしばあるため。
たとえば重油の管理も行う仕事であれば、危険物取扱者乙種4類の資格も必要です。
また応募条件に、資格の取得が記されている場合も少なくありません。
たとえばビル管理の仕事を目指すならば「ビルメン4点セット」と呼ばれる、重要な資格があります。
- 二級ボイラー技士
- 第二種電気工事士
- 第三種冷凍機械責任者
- 危険物取扱者乙種4類
希望の仕事に就きやすくするためにも、資格の取得は有効です。
より高い給料を出す会社に転職する
より高い給料を出す会社への転職は、直接年収を上げる有効な方法のひとつです。
従業員は自らの生活がかかっているわけですから、働く上でより良い条件を求めることは当然のこと。
なかなか給与がアップしない会社に勤めている場合は、特に有効となる方法です。
スキルがある方は、積極的にチャレンジするとよいでしょう。
ただし求人に応募する場合はお金だけに惑わされず、応募先で求められるスキルを満たしていることの確認も必要です。
いくら給料が高くても、要求される仕事ができないのでは能力不足とみなされ、つらい思いをしてしまいます。
そればかりでなく、給与が減額されるなどの不利益にもつながりかねません。
ボイラー技士の資格を取得して安定収入を目指す
ボイラー技士は、初心者でもある程度の収入が見込める職業です。
飛躍的に年収がアップすることこそ少ないものの、スキルアップとともに年収が上がることも期待できます。
二級ボイラー技士に合格すればボイラー技士になれますが、それに満足することはおすすめできません。
一級・特級とステップアップし、仕事でも評価されれば年収も上がることでしょう。
ボイラー技士の資格を取得し、安定収入につなげることをおすすめします。
まとめ
ここまでボイラー技士の年収を中心に、仕事内容や将来性についても解説しました。
ボイラー技士は責任の重い仕事ですから、初心者の年収も低くはありません。
全体的な年収は社会人の平均と比べて低めであるものの、スキルアップとともに年収の上昇が期待できます。
ボイラー技士は社会を支えるインフラに携わる職業ですから、将来性のあることが特徴。
年収アップを実現するためには今の状況に満足せず、スキルの向上やより良い職場探しがおすすめです。
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