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ボイラー技士の合格発表はいつごろ? 免許申請の方法、合格率や合格基準まで紹介!

公開日:2022年9月7日 更新日:2023年3月29日

ボイラー技士の合格発表はいつごろ? 免許申請の方法、合格率や合格基準まで紹介!


ボイラー技士の合格発表はいつごろ?
免許申請の方法、合格率や合格基準まで紹介

二級ボイラー技士コラム05

ボイラー技士の試験において、合格発表がいつなのか、合格率や合格基準はどうなのかを気にする方は多いでしょう。

加えてボイラー技士は試験の合格が資格の取得を意味せず、別途免許の申請を行わなければなりません。

合格発表のタイミングや免許申請の方法は、ぜひ知っておきたいポイント。

この記事で詳しく確認し、スムーズに免許を取得しましょう。


最終更新日:

ボイラー技士とは

挿絵

ボイラー技士は、温水や蒸気を作る「ボイラー」という機器を扱える資格です。

ボイラーは熱を作るために有効な機器ですが、取り扱いを誤ると大事故につながりかねません。

ボイラーを安全に使ううえで、ボイラー技士は重要な役割を果たします。

二級ボイラー技士の資格があれば、どのボイラーも取り扱いが可能です。

また上位の資格を取ることにより、ボイラー取扱作業主任者に選任されやすくなります。

ボイラー技士の試験スケジュール

ボイラー技士の資格を取るためには、試験日の把握が重要です。

試験は基本的に、全国7箇所にある「安全衛生技術センター」で実施されます。

試験の実施日は限られますので、事前に把握したうえで計画的に準備しましょう。

一級の試験スケジュール

一級の試験日は、年4~5回に限られます

からまでの試験日は、以下のとおりです。

試験を実施する安全衛生技術センター

試験日
7箇所すべてで実施
7箇所すべてで実施
7箇所すべてで実施
北海道、東北、関東、近畿、中国四国
北海道、東北、関東、中部、中国四国、九州
7箇所すべてで実施

出典:安全衛生技術試験協会「一級ボイラー技士免許試験日(令和3年12月~令和5年3月)」

試験日によっては、最寄りの会場で受験できない場合があります。

事前によく確認したうえで出願し、準備を進めましょう。

二級の試験スケジュール

二級の試験は各安全衛生技術センターにおいて、おおむね月1~2回実施されます

但し全国一律とは限らず、地区により試験日が異なります。

からまでの試験日は、以下のとおりです。

横にスワイプで左右にスライドできます。

試験日 北海道 東北 関東 中部 近畿 中国四国 九州
×
× ×
× × × ×
× × ×
× × × ×
× × ×
×
×

出典:安全衛生技術試験協会「二級ボイラー技士免許試験日(令和3年12月~令和5年3月)」

各地区とも、試験日が1カ月半~2カ月開くタイミングがあります。事前に試験日をチェックしたうえで、早めに準備を進めましょう。

出張試験を受験する場合

安全衛生技術センターの所在地は限られているため、お住まいの地域によっては前泊が必要なケースもあります。

出張試験は安全衛生技術センターが無い、または遠い地域の方に便利な試験。

各地で年1~2回開催されますが、以下の点に注意が必要です。

  • 都道府県によっては実施されない場合がある
  • 二級の試験のみ実施する県も多い

試験は、夏から秋にかけて開催される地区が多いです。

申し込みは2カ月前に締め切られる場合があるため、新年度になったら安全衛生技術センター「出張試験の日程」ページをこまめに確認するとよいでしょう。

ボイラー技士の合格基準と合格率

ボイラー技士の資格を取りたい方にとって、どのくらい難しい試験かという点は大変気になるところ。

特に合格基準はよく把握したうえで、試験に臨まなければなりません。

ここからはボイラー技士の合格基準と合格率について、詳しく解説します。

合格基準

ボイラー技士の合格基準は、以下の通りです。

  • 全体で60%以上の得点をあげる
  • 各科目で40%以上の得点をあげる

点が40%未満の科目が1つでもあると、他の科目が好成績でも不合格となることに注意が必要。

このため「不得意な科目を、得意な科目でカバーする」戦略はあまりおすすめできません。

不得意科目を重点的に取り組むなど、まんべんなく得点できる準備を進めましょう。

合格率

二級ボイラー技士の合格率は、以下の通りです。

実施年度 受験者数 合格者数 合格率
2020(令和2)年度 16,098人 9,400人 58.4%
2019(令和元)年度 25,192人 12,803人 50.8%
2018(平成30)年度 25,601人 14,297人 55.8%
2017(平成29)年度 27,393人 15,609人 57.0%
2016(平成28)年度 27,211人 15,919人 58.5%

引用:日本建設情報センター「二級ボイラー技士 資格試験ガイド」

過去5年間の合格率は、50%~60%の間で推移しています

他の試験と比べても、特に難易度が高いとはいえません。

きちんと準備を行えば、合格も十分に可能です。

またの一級ボイラー技士の合格率は、50.9%です。

それほど難易度は高くないように見えますが、一級ボイラー技士の受験者層は二級ボイラー技士が主体であることに注意が必要。

この点を考えると、それなりに難しい試験といえるでしょう。

合格発表の時期と方法

試験を受けた後、結果がいつわかるかという点は気になるもの。

ここからは合格発表の時期と方法について、確認していきましょう。

合格発表の時期

合格発表の時期は、受験した場所により異なります。

安全衛生技術センターで受験する場合、合格発表日は試験当日に会場で公表されます

おおむね試験日から1週間程度と考えておくとよいでしょう。

一方で出張試験の場合は、「出張試験特別案内」の文書に記載されています。

事前に確認しておきましょう。

合格発表の方法と送付される書類

合格発表後、受験者には以下の書類が送付されます。

合否別 送られる書類
合格者 免許試験合格通知書
不合格者 免許試験結果通知書

通知書のタイトルに「結果」が入っていた場合は、不合格というわけです。

合格者に送付される「免許試験合格通知書」は免許申請に必要ですから、大切に保管しておきましょう。

通知書が届くまでには、日数を要します。

結果をいち早く知りたい方は、受験地を管轄する安全衛生技術センターの掲示板やホームページで合否を確認できます。

たとえば大阪府の出張試験を受験した方は、近畿安全衛生技術センターの掲示板やホームページで確認可能です。

合格後に免許申請する方法

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ボイラー技士は、試験に合格しただけでは資格を取得できません。

免許証を受け取って初めて有資格者になれます。

このため合格通知を見て満足せず、免許の申請もしっかり行うことが重要です。

ここからは試験の合格者向けに、免許を申請する方法について解説していきましょう。

試験合格から免許取得までの流れ

試験合格から免許取得までの流れは、以下のようにまとめられます。

  1. 「免許試験合格通知書」を受け取る
  2. 実務経験の要件を満たしているか確認する
  3. 免許申請書を受け取る
  4. 申請に必要な書類を準備する
  5. 写真や切手、収入印紙を準備し貼付する
  6. 申請書類を「東京労働局免許証発行センター」に送付する
  7. 申請から1カ月程度で、免許証が送付される

ここからは主なポイントについて、どのように準備を進めればよいか確認します。

実務経験の要件を確認しよう

ボイラー技士の免許には、実務経験が必須です。

求められる条件は、二級と一級で大きく異なることに注意が必要。

それぞれの要件を確認していきましょう。

二級の免許を申請できる条件

二級ボイラー技士の場合、ボイラー実技講習の受講は実務経験の要件を満たす最も手軽な方法です。

3日間しっかり受講すれば、修了証を受け取れます。

ボイラー実技講習以外の方法でも、実務経験の要件を満たせる方法はあります。

代表的な方法と必要な書類を、以下に挙げました。

実務経験の要件 必要な書類
大学等でボイラーに関する単位(2単位以上)を取り、3カ月以上の実地修習を経験する
  • 蒸気ボイラーまたは蒸気原動機の単位が記された卒業証明書
  • 実地修習結果報告書の写し(原本確認されたもの)
ボイラーの取扱いについて6か月以上の実地修習を経験する
  • 実地修習結果報告書の写し(原本確認されたもの)
ボイラー取扱技能講習を修了し、その後4カ月以上小規模ボイラーを扱う
  • ボイラー取扱技能講習修了証の写し(原本確認されたもの)
  • 実務経験従事証明書

実地修習結果報告書はコピーしたうえで、労働基準監督署や都道府県労働局で原本確認証明を受けてください。

実務経験従事証明書は、勤務先の証明を得る必要があります。

このため、早めに準備しましょう。

フォーマットは厚生労働省「労働安全衛生法関係の免許について」ページを参考にしてください。

一級の免許を申請できる条件

一級ボイラー技士は二級と異なり、原則として実務経験がないと免許を取得できません。

一級ボイラー技士試験に合格して免許を取得する場合、いずれかの条件を満たした方は免許を申請できます。

  • 二級ボイラー技士免許を受けた後、ボイラーを扱った経験が2年以上
  • 二級ボイラー技士免許を受けた後、ボイラー取扱作業主任者の経験が1年以上

実務経験の内容は「実務経験従事証明書」に記載してください。

免許申請に必要な書類

免許申請には、いくつかの書類が必要です。

1つでも欠けると免許証が発行されないため、必ずチェックしておきましょう。

全員が提出必須の書類

ボイラー技士の免許申請にあたり、全員が提出必須の書類は以下のとおりです。

書類名 備考
免許申請書 必要事項を記入する
免許試験合格通知書 原本の提出が必須
実務経験等を証明する書類 「実務経験の要件を確認しよう」で解説
免許証送付用封筒 ご自身の郵便番号、住所、氏名を記入
発送用の封筒 簡易書留で発送する

また申請には以下の物も用意し、申請書や封筒に貼り付ける必要があります。

名称 備考
写真(縦3cm、横2.4cm) 申請前6カ月以内に撮影したもの。裏面に氏名を記入
収入印紙1,500円分 郵便局等で購入可能。申請書の裏面に貼付
404円分の切手 免許証送付用封筒に貼り付ける

免許申請書は、「免許試験合格者等のための免許申請書等手続きの手引き」を参考にして記入しましょう。

以下の書類を見ながら記入する項目もあるため、事前に準備しておくと安心です。

  • 免許試験合格通知書
  • 労働安全衛生法関係の免許証(すでにお持ちの場合)

写真は、免許申請書の右上に貼ります。

但しダウンロードした申請書を使う場合は貼り付けず、申請用封筒のなかに同封してください。

また申請書の最下部にある「__労働局長殿」の項目は、どこに住んでいる方でも「東京」と記入します。

これは申請先が東京労働局免許証発行センターであるためです。

場合により必要となる書類

免許の申請には、「全員が提出必須の書類」以外の書類も求められる場合があります。

どのようなケースにどの書類が必要か、以下の表にまとめました。

書類 必要となるケース
労働安全衛生法関係の免許証 お持ちの方は要提出。但し「原本確認証明」を受けた免許証のコピーで代用可能
住民票の写し 免許試験合格通知書と現住所が異なる場合

例えば二級ボイラー技士の免許をお持ちの方が一級ボイラー技士の免許申請をする場合は、すでにお持ちの免許証を提出しなければなりません。

新しい免許証は一級ボイラー技士の情報を反映したものとなります。

何らかの事情で免許証を手元に残したい場合や常時携帯が必要な場合は、免許証を全面コピーしたうえで原本確認証明を受けてください。

原本確認証明は、労働基準監督署や都道府県労働局で受けられます。

免許申請書や封筒の配布場所

免許申請書や送付用・返送用封筒は、以下の場所で受け取れます。

  • 都道府県労働局
  • 労働基準監督署
  • 安全衛生技術センター

また免許申請書は厚生労働省「労働安全衛生法関係の免許について」ページからダウンロード可能です。この場合は、以下の点に注意してください。

  • 両面印刷する
  • 白色度80%以上の用紙に印刷する
  • 発送用の封筒は、A4用紙を収納できるサイズを選ぶ
  • 返送用封筒は定型サイズを用意し、あなたの住所・氏名・郵便番号を記入する

申請先

申請先は、東京労働局免許証発行センターとなります。

郵便番号や住所は、以下の方法でご確認ください。

  • 「免許試験合格者等のための免許申請書等手続きの手引き」ページ
  • 免許申請書に添付の封筒

免許証発行センターに窓口はありません。

そのため申請書は、必ず郵送しなければなりません。

免許取得後は何をすれば良い?

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ボイラー技士の免許を取得しただけで満足することは、もったいないものです。

ここからは、免許を取得した後におすすめする3つのアクションを紹介します。

職場や転職で資格を活かす

ボイラー技士の免許は、あなたがボイラーや熱に関する知識があることを証明してくれます。

世の中には、以下のような職場も少なくありません。

  1. ボイラー技士を必要とする職場
  2. ボイラー技士に要求される知識が前提となる職場

2番の代表的な例として、ビルメンが挙げられます。「ビルメン4点セット」は仕事に就くための資格をまとめたものであり、この中に二級ボイラー技士が含まれています。

もしお勤めの職場でボイラー技士の資格を活かせるならば、積極的に活用しましょう。

職場でも有資格者が増えることは、嬉しいものです。

またボイラー技士の免許があれば、転職先の選択肢も増えます。

資格を活かせる職場を目指し、転職活動を進めることも良い方法のひとつです。


上位の試験に合格する

上位の試験に合格することも、良い方法に挙げられます。

一例として、二級ボイラー技士免許をお持ちの方を考えてみましょう。

ボイラー実技講習の受講と試験の合格で二級ボイラー技士免許を取得した場合、実務経験が無いと一級ボイラー技士にはなれません。

しかし一級ボイラー技士試験を受け、合格することはできます。

これにより、以下のメリットが得られます。

  • 一級ボイラー技士相当の知識を証明できる
  • 実務経験の要件をクリアすれば、いつでも免許の申請ができる

先に上位の試験に合格することでより高いスキルを示せるとともに、上位の免許取得に近づくことが可能です。

関連する資格を取得する

関連する資格を取得することも、良い方法といえるでしょう。

例えばビルメンを目指すならば、以下の資格がおすすめです。

  • 第二種電気工事士
  • 危険物取扱者乙種4類
  • 第三種冷凍機械責任者

また以下の資格も関連があります。職場の要望にあわせて、必要な資格を取るとよいでしょう。

  • エネルギー管理士(熱)
  • ボイラー・タービン主任技術者
  • 海抜士

まとめ

ボイラー技士は受験から合格発表までの期間は比較的短いものの、免許証発行までには1カ月程度みておく必要があります。

加えて「実務経験従事証明書」を提出する場合は、勤務先により証明までの日数がかなりかかる可能性もあります。

「せっかく合格したのに、なかなか免許を申請できない」という状況にならないためにも、申請書類は早めに準備しておきましょう。


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