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ボイラー技士は転職に役立つ?どんな求人があるのか、未経験でも大丈夫なのか徹底リサーチ
公開日:2022年9月7日 更新日:2023年5月17日
ボイラー技士は転職に役立つ?どんな求人があるのか、未経験でも大丈夫なのか徹底リサーチ
ボイラー技士は転職に役立つ?
どんな求人があるのか、未経験でも大丈夫なのか徹底リサーチ
ボイラー技士は転職に役立つ資格なのでしょうか。
資格を取る際には、誰もが気にするポイントです。
またどのような求人があるのかという点を知りたい方も多いでしょう。
ボイラー技士の資格はボイラーの運転だけでなく、設備管理の場面でも役立ちます。
さまざまな職場で役立つ資格といえるでしょう。
加えて、未経験の方でも就職に結びつく資格という点も見逃せません。
この記事ではボイラー技士の転職について、求人という観点から解説します。
目次
- ▶ボイラー技士の資格とは
- ▶ボイラー技士の主な就職先や業種
- ▶その1:工場
- ▶その2:発電所
- ▶その3:温浴施設(スーパー銭湯など)
- ▶その4:ホテル
- ▶その5:病院
- ▶その6:地域冷暖房施設
- ▶その7:大規模商業施設
- ▶その8:オフィスビル
- ▶ビル管理会社に就職し、現場に常駐するケースも多い
- ▶ボイラー技士が受け取れる年収
- ▶平均的な年収額
- ▶年収が上がる要素とは?
- ▶ボイラー技士はなぜ需要があるのか
- ▶温水や蒸気を必要とする職場は、思いのほか多い
- ▶大都市圏でも地方でも仕事がある
- ▶IT化により代替されにくい仕事である
- ▶「ビルメン4点セット」に含まれている
- ▶未経験や30~40代の転職でも大丈夫?
- ▶転職は十分に可能だが、年収ダウンが避けられないケースもある
- ▶これまでの経験と、応募先企業との接点を見つける
- ▶キャリアチェンジをする場合は、ご自身と面接官が納得できる理由を考える
- ▶ボイラー技士の資格で賢く転職するには
- ▶転職の目標時期や条件をはっきりさせる
- ▶さまざまな方法で求人を探す
- ▶転職サイトを活用する
- ▶ハローワークなど公的機関を活用する
- ▶知り合いからの紹介を活用する
- ▶関連する資格を取得すると転職しやすく、年収もアップしやすい
- ▶資格取得をして転職を成功させよう
- ▶まとめ
最終更新日:
ボイラー技士の資格とは
ボイラー技士は、ボイラーの運転に必要な資格です。
ボイラーを使って温水や蒸気を作り、施設の各所に熱を届けることが可能です。
二級ボイラー技士の資格があれば、どのようなボイラーでも扱えます。
一方でボイラーの取り扱い作業を指揮・管理する「ボイラー取扱作業主任者」になるための条件は、ボイラーの能力により変わります。
上位の資格を取れば、より大規模なボイラーの取扱作業主任者になることが可能です。
ボイラー技士の主な就職先や業種
ボイラー技士の就職先は多種多様です。
ここでは主な就職先や業種を8つ取り上げ、どのような仕事を担うのか解説していきます。
その1:工場
温水や蒸気は、多くの工場で用いられています。
食品の製造など日々の生活に密接した用途ももちろんありますが、産業用などそれ以外の用途でも広く使われていることは見逃せないポイント。
ボイラー技士はさまざまな工場で求められているため、あなたの興味・関心に合った業種を選ぶことが可能です。
どの工場でも主な業務は、温水や蒸気の製造、日々の点検や監視業務が主体です。
品質を保つうえで、ボイラー技士は重要な役割を果たします。
その2:発電所
多くの発電所では蒸気を使ってタービンを回し、発電します。
火力発電所では燃料を燃やす工程があるため、ボイラーが必要。
ボイラー技士が活躍できる職場です。
また近年ではバイオマス発電所でも、ボイラーが使われています。
主な業務は、ボイラーの監視業務となります。
日々の点検業務も欠かせません。
またボイラーに異常が発生した場合は、迅速に対処する必要があります。
その3:温浴施設(スーパー銭湯など)
スーパー銭湯に代表される温浴施設では、温水を大量に使います。
ボイラーは、温水を効果的に提供できる手段です。
温浴施設で働く場合、仕事内容は温水の製造とボイラーの管理、配管の殺菌・洗浄にとどまりません。
以下のとおり、浴場の運営に必要な業務も任されます。
- 浴室の清掃やお湯の入れ替え
- 泉質の管理
- 入浴剤の準備(薬草のもみ出しなど)
温浴施設で働く場合は、湯船に浸かる幸せを提供できる技術と姿勢が必要です。
その4:ホテル
ホテルのなかには厨房で使う温水等の供給源として、また暖房に使うため、ボイラーを活用する施設があります。
おいしい料理を提供し快適に過ごしてもらうためにも、ボイラー技士は欠かせません。
迅速・正確な対応が求められる職場であることも特徴に挙げられます。
また近年では、大浴場を備えるホテルも増えてきました。
加温しなければ入浴できない場合は、ボイラーが必要なケースも多いです。
その5:病院
病院において、ボイラーやボイラー技士は空調や給湯といった、施設運営に欠かせない役割を担っています。
入院患者は24時間院内にいます。
もし暑すぎる、寒すぎるという状況になると、体調の悪化につながりかねません。
このため病院では、交替制勤務が基本。
ボイラー技士は患者さんの命を預かるという点でも、快適な療養生活に重要な役割を果たしています。
その6:地域冷暖房施設
ここまでは、ボイラーが設置されている施設にのみ温水や蒸気を供給する施設を紹介しました。
一方で地域冷暖房施設は、近隣にある複数の施設に供給することが特徴です。
大量の温水や蒸気をつくる必要があるため、ボイラーが使われます。
もし運転が止まると地域全体に影響を及ぼすため、責任は重大です。
一方で規模の大きいボイラーを運用するケースも多いため、一級や特級ボイラー技士の資格が役立つ可能性が高まります。
その7:大規模商業施設
ボイラー技士の代表的な就職先には、大規模商業施設も挙げられます。
この場合はボイラーの運転業務というよりも、ビルメンとして就職するケースが多いでしょう。
就職後は、以下の業務を任されます。
- 空調機を動かし、フロア・エリアごとに最適な室温を提供する
- 吸気・排気ファンの点検・清掃を実施する
- 電気設備の管理を行う。配線を行う場合もある
- 水道や排水の管理を行う。トイレなど詰まり対応も実施する
- 建物自体の管理を行う。雨漏りが発生した場合は修繕などの対応を行う
- 業者との打ち合わせ、工事の計画や立ち会いを行う
もしボイラーが設置されている場合、運転・監視業務も含まれます。
また大規模商業施設は、土休日の利用者が増える施設。
このため、土日の休みがなかなか取りにくいことに留意が必要です。
その8:オフィスビル
ビルメンとしての就職先は、オフィスビルも代表的です。
大規模商業施設の場合と同様に、空調や上下水道、電気や施設の管理が主な仕事となります。
なお最近のオフィスビルのなかには、商業施設やホテルが入居する場合も少なくありません。
この場合は「ホテル」や「大規模商業施設」で説明した仕事も含まれます。
ビル管理会社に就職し、現場に常駐するケースも多い
ここまで解説した仕事は、ビル管理会社が募集するケースも多いです。
この場合は就職後、それぞれの現場に常駐して業務に携わります。
転勤の可能性もあるため、さまざまな施設で経験を積めることはメリットといえるでしょう。
一方で常駐先企業からは「管理会社」として扱われます。
そのためトラブルを起こした場合は管理会社を変えられてしまい、契約を打ち切られるおそれもあります。
より一層の注意を払って業務に取り組む必要があることに留意しなければなりません。
ボイラー技士が受け取れる年収
仕事をするうえでは、収入も気になるポイントです。
ここからはボイラー技士が受け取れる年収を確認していきましょう。
平均的な年収額
「求人ボックス 給料ナビ」によると、ボイラー技士の平均年収は369万円です。
また多くの求人は、年収が260万円~500万円の間にあります。
このためボイラー技士の資格を武器にして高い年収を得ることは、あまり期待できません。
年収が上がる要素とは?
ボイラー技士の年収がアップする要素には、以下の2つが挙げられます。
- 大手企業や大手の系列企業に就職する
- 業務に役立つ資格を取得する
独立系企業は競争が激しく、受注量も不安定なケースが少なくありません。
値下げして受注すれば、従業員の年収も上げにくいでしょう。
一方で大手企業や大手の系列企業は、グループ内の他の会社から安定した受注が見込めます。
このため値下げ競争に巻き込まれるリスクも低く、そのぶんを給与に還元可能。
年収もアップしやすくなります。
またボイラー技士が携わる業務は、法令によるさまざまな規制があります。
有資格者しか仕事に就けない業務も少なくありません。
企業にとって多くの資格を持つ方は、さまざまな業務を任せやすくなるため欲しい人材です。
資格手当などの形で年収がアップしやすくなることも特徴に挙げられます。
ボイラー技士はなぜ需要があるのか
ボイラー技士はなぜこれほどまでに需要がある職業なのでしょうか。
理由を知っておくことで、自信をもってキャリアを積むことができます。
ここでは4つの観点から、需要がある理由を確認していきましょう。
温水や蒸気を必要とする職場は、思いのほか多い
「ボイラー技士の主な就職先や業種」でも解説したとおり、温水や蒸気を必要とする職場は多種多様です。
大量の温水や蒸気をつくるためには、大きなボイラーが欠かせません。
動かすためには、ボイラー技士も必要です。
このような職場では必然的にボイラー技士を雇用しなければならず、需要が発生するというわけです。
大都市圏でも地方でも仕事がある
「ボイラー技士の主な就職先や業種」で取り上げた職場は、仕事や日々の生活と密接に関連しています。
もちろん大都市圏のほうが職場の数は多いものの、地方でも一定数の仕事はあります。
工場や病院、温浴施設などは代表的な例といえるでしょう。
ボイラー技士はどこに住んでいても仕事につなげることができる資格です。
IT化により代替されにくい仕事である
ボイラー技士は、日々ボイラーと向き合う仕事です。
機器を直接扱うため、IT化により代替されにくい仕事といえるでしょう。
もちろん温度や機器の状況、点火操作など、機械化されている部分はあります。
しかし日々の目視点検やトラブル時の対応など、人間でしかできない作業はまだまだ多いです。
万が一の爆発を防ぐうえでも、100%機械に任せることは難しいでしょう。
この点もボイラー技士の存在は重要であり、需要のある理由に挙げられます。
「ビルメン4点セット」に含まれている
直接ボイラーを扱わない現場で働く場合でも、ボイラー技士は価値がある資格です。
資格を持つ方は、熱に関する知識があるとみなされることは主な理由のひとつです。
二級ボイラー技士の資格は、ビル管理の仕事でしばしば必須とされる「ビルメン4点セット」に含まれることも重要なポイント。
基礎的なスキルを示すためにも、ボイラー技士の取得は欠かせません。
未経験や30~40代の転職でも大丈夫?
ボイラー技士の資格を武器に転職する場合、未経験や30代・40代の転職でも大丈夫なのかという点が気になる方も多いでしょう。
あなたに合った企業へ入社するためには、ぜひ知っておきたいポイントが3つあります。
それぞれのポイントについて、詳しく確認していきましょう。
転職は十分に可能だが、年収ダウンが避けられないケースもある
ボイラー技士の資格を武器に転職する場合、未経験や30代・40代の方でも受け入れる企業は少なくありません。
しっかり準備すれば、転職そのものは十分に可能です。
一方で前職の年収額によっては、どうしても年収ダウンが避けられないケースはあります。
たとえば前職が年収800万円といった方は、大幅な年収ダウンを覚悟しなければならないでしょう。
一方で前職が年収300万円程度の方は、転職により年収アップが期待できます。
また資格を持っていると「資格手当」として、月々一定額の金額を支給する会社も多いです。
資格で月々の収入をアップできるメリットは、業界ならではの特徴といえるでしょう。
もちろんボイラー技士も、例外ではありません。
この機会にお持ちの資格をすべてチェックし、年収アップにつなげることをおすすめします。
これまでの経験と、応募先企業との接点を見つける
お持ちの経験を活かすことができれば、入社後活躍できる可能性も上がります。
企業にとっても将来活躍するかどうかの見込みが立てやすくなるため、内定を出しやすくなることはメリットのひとつ。
どのようなことでもよいので経験を活かせるよう、応募先企業との接点を見つけましょう。
このためには、自己分析と企業研究が不可欠です。
これまでの職歴を振り返り、何ができるかリストアップしましょう。
また企業のWebサイトなどをしっかり確認し、仕事内容を把握することも重要です。
キャリアチェンジをする場合は、ご自身と面接官が納得できる理由を考える
異業種へ転職する場合は、面接の場で必ず「なぜこれまでの経験と異なる業界を志望したのですか?」という質問があります。
この質問に対して、適切に回答しなければなりません。
面接官を納得させるためには、自分自身が転職に納得していなければなりません。
あなたはなぜ、ボイラー技士を活かした職業に就きたいと思ったのでしょうか。
自分自身に対して真摯に問いかけることが重要です。
さまざまな理由をリストアップしたうえで面接官が納得する理由をピックアップし、面接の成功と内定につなげましょう。
ボイラー技士の資格で賢く転職するには
ボイラー技士の資格を活かして賢く転職するためには、ぜひ知っておきたい3つのポイントがあります。
それぞれについて、順に確認していきましょう。
転職の目標時期や条件をはっきりさせる
納得いく転職の実現には、はじめに以下の項目をはっきりさせることが重要です。
- いつまでに転職を実現するか、目標とする時期
- 従事したい仕事内容
- 将来のキャリアプラン
- 年収など、内定を受ける条件
目標時期を決めてこそ、効果的な転職活動を計画的に行えます。
「いつか良い求人があったら転職活動を始めたい」といった心構えでは、なかなか実現できません。
また充実した人生には、将来のキャリアプランも必要です。
年収や仕事内容など、転職する条件をはっきりさせておきましょう。
条件に合わない求人には初めから応募しないことで、貴重な時間と費用を節約できます。
あなたに合った企業を見つけやすくなることも、メリットとして見逃せません。
さまざまな方法で求人を探す
転職先は、さまざまな方法で探せます。
ここでは主な3つの方法について、メリットとデメリット、注意点を確認していきましょう。
転職サイトを活用する
他の職業と同様、ボイラー技士も転職サイトを使って求人を探せます。
なかには情報量が多い求人もあり、よく読むことで募集の背景や企業研究に役立つ場合もあります。
求人には費用がかかること、運営会社による審査があるため、ある程度の質が担保されていることもメリットといえるでしょう。
一方で募集内容には、悪いことがあまり書かれていないことに注意が必要です。
内容をよく読み、仕事があなたに合っているか、給与は適切かなどをチェックしましょう。
ハローワークなど公的機関を活用する
ハローワークは、無料で求人できることが特徴。
このためボイラー技士の求人に、よく使われます。
求職者はハローワーク内の端末だけでなく、「ハローワークインターネットサービス」でも求人を検索可能。
自宅から求人を探せます。
一方でハローワークは公的な役割があるため、待遇の悪い企業でも求人を受け付けざるを得ません。
求人票だけで判断せず、企業の公式Webサイトもよく確認したうえで応募するとよいでしょう。
特に職業相談の窓口で難色を示された企業には無理に応募せず、他の企業を探すことが賢明です。
知り合いからの紹介を活用する
近年では「リファラル採用」などの形で、知り合いから紹介されて入社するケースもあります。
知人が多い方は、紹介してもらって入社する方法も選択肢に入ります。
一方で企業のチェックは、十分に行いましょう。
紹介した方に対して、断ることには勇気がいります。
しかしご自身に合っていないとわかった場合は、お互いのためにも早めに断ることが重要です。
関連する資格を取得すると転職しやすく、年収もアップしやすい
ボイラー技士と関連する資格を取得すると転職しやすく、年収のアップも期待できます。
なかでも「ビルメン4点セット」に含まれる、以下の資格はおすすめです。
- 第二種電気工事士
- 危険物取扱者乙種4類
- 第三種冷凍機械責任者
またボイラーを整備する仕事に携わりたい方は、「ボイラー整備士」の資格を取ることも選択肢に挙げられます。
興味や関心、目指すキャリアにあわせて、取得する資格を選びましょう。
資格取得をして転職を成功させよう
ここまで解説したとおり、ボイラー技士が活躍する職種は資格が重視されます。
なかには資格が応募の前提条件となる企業も少なくありません。
幅広い選択肢から選ぶためにも、仕事に必要な資格は確実に取得しておきましょう。
まとめ
ボイラー技士は、さまざまな職場で役立つ資格です。
また未経験でも、年齢が高い方でも資格を活かした転職が可能です。
まずは、あなたに合った企業や職場探しから始めましょう。
また「ビルメン4点セット」など仕事に必要な資格を取得することで、応募できる職場が増えます。
資格をお持ちでない方は、この機会に取得に向けて学習を進めるとよいでしょう。
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