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建設業で活かせる資格とは?メリットや取得方法も解説

公開日:2024年7月31日 更新日:2024年7月31日

建設業で活かせる資格とは?メリットや取得方法も解説

建設業で活かせる資格は、どのようなものがあるのでしょうか。この記事では、取得方法や取得したことで得られるメリットについて解説します。
建設現場で頑張っている方、建設業を目指している方は、参考にしてください。


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目次

建設業とは

建設業とは

建設業とは建物などの建築物の他、橋や道路、ダムなどのインフラ設備、土木工事など多岐に渡る工事に携わる業種です。因みに以下の職業も建設業に含まれます。

  • 大工
  • とび
  • 土木作業員
  • 塗装工
  • 造園工
  • 電気工事士

また、インフラ設備の建設のみでなく点検や管理も建設業の仕事です。このように、建設業は人の暮らしに欠かせない仕事をしています。

建設業で活かせる資格

建設業で活かせる資格

建設業に分類される下記の職業で活かせる資格を紹介します。

  • 建築施工管理技士
  • 建築士
  • CADオペレーター
  • 建築積算士
  • 建築設備士
  • 土木施工管理技士
  • 建設機械施工管理技士

どのような資格なのか一つずつ説明していきます。

建築施工管理技士

建築分野で施工とは工事を意味します。多種類ある建築分野の工事の中で必須とされているのが、工事全体を管理する施工管理です。

施工管理や施工の仕事で活かせる資格は、建築施工管理技士と呼ばれる資格で、建築施工管理技士には以下の種類があります。

  • 1級建築施工管理技士
  • 2級建築施工管理技士

建築施工管理技士の試験は令和6年から下記の点が変更になりました。

第一次検定 第二次検定
1級 年度末時点での年齢が19歳以上 1級第一次検定合格後、特定実務経験1年※を含む実務経験3年
2級 年度末時点での年齢が17歳以上 第一次検定合格後、実務経験3年
1級第一次検定合格後、実務経験1年

引用:日本建設情報センター

ただし、令和6年度から令和10年度までの間は旧受験資格と新受験資格を選択できます。

旧受験資格

  • 1級:1級の第一次検定は19歳以上ならば誰でもOK
  • 2級:第一次検定は17歳以上なら誰でもOK、第二次検定は現場での実務経験が必要

1級と2級の違い

1級
  • 監理技術者として認定されている
  • 元請の特定建設業者が、総額4,500万円以上の下請契約の場合は法的に設置しなければいけない
2級
  • 主任技術者として認定される
  • 元請・下請に関わらず監理技術者が必要な工事以外の工事では、法的に配置しなければいけない

※正答率6割で合格できますが、合格率は4割程度です。働きながら試験を受けるのは難しいでしょう。


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建築士

建築分野においては、「建築設計」と呼ばれる設計の仕事があり、建築設計は「意匠設計」「構造設計」「設備設計」の3つの分野に分かれます。そのような「建築設計」の仕事をするのであれば、以下の資格がおすすめです。

  • 一級建築士:難易度高め
  • 二級建築士:難易度高め
  • 木造建築士:上記の建築士よりは難易度が低い

どれも国家資格ですが、交付元、業務範囲が異なります。

交付元 業務範囲
一級 国土交通省 すべての構造・規模・用途の建築物について、設計工事監理
二級 各都道府県 比較的小規模な建築物にのみ設計・工事監理
木造 小規模な木造建築物のみ設計・工事監理

引用:日本建設情報センター

受験資格

  • 木造建築士:大学や専門学校にて建築に関する指定科目を修了している
    または建築実務が7年以上
  • 二級建築士:
    • 大学・短大・高等専門学校を卒業(指定科目を履修)→実務経験不要
    • 高等学校・中等教育学校を卒業(指定科目を履修)→実務経験2年以上
    • 学歴なし・実務景観7年以上
  • 一級建築士:
    • 大学卒業(指定科目履修)→実務経験2年以上
    • 3年制短大卒業(指定科目を履修)→実務経験3年以上
    • 2年生短大・高等専門学校卒業→実務経験4年以上
    • 二級建築士として実務経験4年以上

CADオペレーター

CADオペレーターの仕事は、設計者の指示通りにCAD操作を行い正確な図面を描く仕事です。CAD操作ができなければいけない仕事なので、資格よりも経験が重視され、特別な免許や資格は不要です。しかし、建築分野におすすめの実技試験が主要になっている「建築CAD検定試験」があります。試験勉強がそのまま実務経験につながるので、受けてみる価値があるでしょう。

「建築CAD検定試験」の特徴を挙げてみましょう。

  • 「CAD」を使って描く技量を測る試験
  • CADの知識のみでなく実務能力が問われる
  • 建設関連企業などで広く採用されている
  • 準1級・2級・準2級(本年10月開始)・3級・4級で構成されている
  • 企業で受験する「社内受験」、学校で受験する「団体受験」がある
  • 日本全国で実施されている

建築積算士

以前は国家資格でしたが、行政改革の一環で平成13年に民間資格に変更された資格です。

工事に必要な物や費用に関する積算の仕事であれば、専門性が求められるので、建築積算士の資格取得がおすすめです。建築工事では、構造・工法・材料が特殊なので、専門的なスキルが必要になります。それを担うのが建築積算士です。尚、建築工事の着手前に必要となる測量の場合は特に資格はいりません。

公益社団法人 日本建築積算協会が管轄している民間資格です。一次試験、二次試験があり、新☆建築積算士ガイドブックから出題されます。公益社団法人 日本建築積算協会の講座などの情報をチェックしておくと取りやすいかもしれません。

受験資格:受験年度の4月2日現在で満17歳以上

または、日本建築積算協会認定の学校か学部において、積算の授業を受け認定試験をクリアできれば、「建築積算士補」として働ける場合があります。

尚、建築積算士補の資格保有者が建築積算士の資格試験を受験する場合、一次試験が免除され、試験費用の割引もあります。

建築系の学校に通っているならば、比較的取得しやすい資格です。

建築設備士

建築士の補助としての役割を担う建築設備士の資格も需要が高まっています。建築設備士は、建築設備についてアドバイスをするので専門知識が必要です。建築設備士の需要が高まっている背景として、建築物に複雑な条件が求められていることが挙げられます。たとえば、カーボンニュートラルへの取り組みなど、建築物に求められるのはより高い専門性です。

建築設備士の受験資格は以下です。

  • 大学、短期大学、高等学校、専修学校等の正規の建築、機械又は電気に関する課程を修めて卒業した人
  • 一級建築士等の資格取得者
  • 建築設備に関する実務経験を有する者

その他、建築設備に関する実務経験年数が必要です。

試験科目

  • 第一次試験:建築一般知識、建築法規及び建築設備
  • 第二次試験:建築設備基本計画及び建築設備基本設計製図

土木施工管理技士

土木工事の仕事に携わっている人ならば、土木施工管理技士の資格がおすすめです。国や自治体から発注される公共事業が多い土木工事においては、適切な施工管理能力が求められます。

土木施工管理技士の種類は以下です。

  • 1級土木施工管理技士(19歳以上なら誰でも受験可)
  • 2級土木施工管理技士(17歳以上なら誰でも受験可)

一定規模の営業所や建設現場で必要な国家資格で、第一次検定の合格で技士補を取得可能です。答率6割で合格です。合格率は4割程度なので、働きながらではなかなか難しいでしょう。

1級と2級の違いです。

1級
  • 監理技術者として認められている
  • 元請の特定建設業者が、総額4,500万円以上の下請契約を行った場合は法的に設置することになっている
2級
  • 主任技術者として認められている
  • 元請・下請に関わらず監理技術者が必要な工事以外は全ての工事で法的に配置することになっている


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建設機械施工管理技士

土木工事における施工管理の専門知識や、機械に関する知識に関する国家資格が建設機械施工管理技士です。最近は土木工事の機械化が進んでいるので、取得しておくと役立つでしょう。建設機械施工管理技士は以下の2種類です。

  • 建設機械施工管理技士1級
  • 建設機械施工管理技士2級

以下は1級と2級の違いです。

1級 特定建設業と一般建設業の両方の現場で働ける
2級 一般建設業に限られる

第一次検定に合格すると施工管理技士補となり、第二次検定に合格すると施工管理技士となります。

1級と2級の受験資格は以下のとおりです。

1級
  • 大学で指定学科を卒業後、実務経験が3年以上
  • 短大、高専の指定学科卒業後、実務経験5年以上
  • 高校卒業者で2級に合格し、実務経験5年以上
  • 2級に合格し、実務経験5年以上
  • 実務経験15年以上
2級
  • 大学で指定学科を卒業後、実務経験半年以上
  • 実務経験6年以上

紹介した資格の他にも電気工事士などさまざまな資格があります。

建設業で資格を得るメリット

建設業で資格を得るメリット

ここからは建設業で資格を取得するメリットについて、以下のことをお伝えします。

  • 昇給につながる
  • 活躍の場が増える
  • キャリアアップになる
  • 説得力を得られる

資格を考えている方は、このようなメリットについても把握しておきましょう。

昇給につながる

会社によっては、事業分野に合った資格を取ることで昇給につながる場合があります。なぜならば、社員の資格取得により、経営事項審査の点数アップになる可能性があり、工事の入札の折にも有利に働くと考えられるからです。

また、資格手当を支給するケースや、役職登用の条件として資格取得を挙げている企業も存在します。

活躍の場が増える

資格を取ることで、社内での活躍の場が増える場合も考えられます。建設業界は資格がないと携われない仕事もあるので、資格があれば希望の仕事に就くことが可能です。

たとえば、設計・施工・工事監理に関わりたいのであれば、建築士の資格が必要で、一級を取得できれば、幅広い建築物に関われます。活躍する場が増えれば、仕事がいっそう楽しくなるでしょう。

キャリアアップになる

建設業で必要と考えられる資格を取得しておくと、キャリアアップになるため、転職を考える際に有利です。転職を希望する会社側も資格を持っている人を求める可能性が高いです。いずれは転職を考えている場合は、早めに資格を取っておくとより給料の高い職場に転職できるかもしれません。

説得力を得られる

たとえば、お客様に説明する際でも、資格のある社員の話だとより説得力が得られます。また、社内でも資格をもっていると説得力があるため、提案も通りやすいでしょう。有資格者ということで、一目置いた存在になることは間違いありません。当然、周囲の期待も大きくなるので、勉強を続け今後も成長していく必要も出てきます。

建設業で働きながら資格を取得する方法

建設業で働きながら資格を取得する方法

建設業で働きながら、資格を取得する方法を3つ紹介します。

  • 通信教育
  • スクールに通う
  • 独学

働きながら資格を取得したい人は参考にしてください。

通信教育

通信講座を利用して勉強する人は多いのではないでしょうか。手軽に取り寄せて、自宅で学べるので助かります。

しかし、強い決意がないと、やりきれずに諦めてしまうケースも少なくありません。計画を立てて、きちんと終わらせるようにしましょう。

たとえば、Webで勉強できる通信教材があり、短期で集中的に勉強できるようなシステムも存在します。インターネットで、どのような教材があるかチェックしてみてください。

スクールに通う

資格取得のためにスクールに通って勉強する人もいらっしゃいます。ただし、昼間のコースだと仕事と両立できないため、夜間のコースを選択するしかありません。

一人で勉強するよりもスクールに通って刺激を得たいと思う人、講義を実際に聞きたいと思う人に向いています。

専門学校の場合、オープンキャンパスを開催しているので、実際に行ってみて話を聞くのもおすすめです。またスクールによっては、オンライン授業での対応が可能な場合もあります。

独学

テキストを購入して、独学で勉強する人もいらっしゃいます。その場合、仕事の合間や帰宅してからなど、時間を見つけて勉強するので、時間を有効に使うなどの工夫が必要です。

マイペースに勉強したい人は、独学で勉強する方が効率良いかもしれません。ただし、根気がいることですし、強い意思も必要でしょう。

また、すでに資格を取得した人にわからないところを聞くなど、周囲に協力してもらうこともおすすめです。

まとめ

建設業の資格にかんするまとめ

建設業の資格は建築士や土木施工管理技士などがあり、建設業におけるおすすめの資格は多数あります。また、このような資格を取得すると、キャリアアップになる、昇給の対象になるなど、多くのメリットも存在します。

働きながら資格の勉強をするのは大変なことですが、将来的には資格があった方が有利です。頑張ってチャレンジしてみましょう。


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