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玉掛け作業に必須の資格とは?特別教育の受講方法も紹介

公開日:2024年6月3日 更新日:2024年9月25日

玉掛け作業に必須の資格とは?特別教育の受講方法も紹介

クレーンの玉掛け作業を行うためには資格が必要です。玉掛けの資格は2種類あり、制限荷重1トン未満の玉掛け作業であれば、講習の受講だけで取得できます。

この記事では、玉掛け作業に従事するために受講必須な講習の紹介と、その講習の受講方法などに関して解説します。


CIC玉掛けの業務に係る特別教育




目次

玉掛け作業とは

玉掛け作業とは、クレーンを使う場面(工場現場や運搬作業など)で、フックに荷を掛けたり外したりする作業のことです。知識のない方が玉掛け作業をした場合、重い荷物が落下して作業員や周囲の人間のケガ・事故につながる可能性があります。

そのため、玉掛け作業はクレーンを使う現場において非常に大切な作業といえます。

玉掛け作業がある現場

クレーンを取り扱う現場で吊り荷の掛け外しを伴う場合、必ず玉掛け作業が必要です。具体的には、以下のような場所が該当します。

  • 工場・倉庫
  • 工事現場
  • 製造・物流・建設業の現場

玉掛け作業は、自分と周囲の人間の安全を守るためにも非常に重要な仕事です。そのため、クレーンの運転手やほかの作業員との連携が求められます。玉掛け作業に必要な資格は後述しますので、ぜひ参考にしてみてください。

玉掛け作業とクレーンオペレーターの違い

クレーンに関する仕事には、クレーンオペレーターがあります。クレーンオペレーターは、クレーンを操縦する人のことです。玉掛け作業者は、クレーンのフックに吊り荷をかけて、操縦者に合図を送り荷物を運びます。

そのため、玉掛け作業者とクレーンオペレーターは基本的にチームになって仕事します。仕事内容に違いはありますが、どちらも大切な仕事です

玉掛け作業に必要な資格

玉掛け作業

玉掛け作業に従事するための資格は2つあります。

1つは制限荷重が1トン未満の玉掛け作業ができるようになる「玉掛けの業務に係る特別教育」、もうひとつが制限荷重1トン以上も含め、すべての玉掛け作業に従事できるようになる「玉掛け技能講習」です。

玉掛けの作業に従事する作業員の方は必ず指定された講習を受講し、資格を取得する必要があります。講習の受講は義務化されており、すべての作業員が自身の作業に対応する資格を取得しなければなりません。

また、この講習の義務は作業員ではなく、事業者にも適用されます。事業者は玉掛け作業に従事する従業員に対し、適切な講習を受講させなければなりません。

玉掛けの業務に係る特別教育

玉掛け作業員が修了すべき講習の1つが「玉掛けの業務に係る特別教育(以下:玉掛け特別教育)」で、この特別教育を修了すると、制限荷重1トン未満の玉掛け作業に従事できます。

玉掛け特別教育の詳細に関しては、後の項で詳しく解説します。

玉掛け技能講習

制限荷重が1トン以上の玉掛け作業を行う場合、「玉掛け技能講習」の受講が必要です。

玉掛け技能講習は、取得している資格や実務経験により受講すべき時間数が変動し、最大19時間の受講を要します。受講修了後に学科試験と実技試験を受験し、合格することで取得できる資格です。

玉掛け技能講習修了の資格を取得すると、玉掛け特別教育は免除され、制限荷重1トン以上の玉掛けはもちろん、制限荷重1トン未満の玉掛け作業にも従事できます。

玉掛けの業務に係る特別教育の概要

玉掛けの業務

玉掛け特別教育は学科科目と実技科目からなる講習です。

ここからは玉掛け特別教育に関して詳しく解説していきますので、それぞれの教育内容や、受講時間を確認していきましょう。

玉掛け特別教育の学科科目

玉掛け特別教育の学科教育は4科目を受講します。

科目 受講時間
クレーンに関する知識  1時間
玉掛けに必要な力学に関する知識 1時間
玉掛けの方法 2時間
関係法令 1時間
合計 5時間

学科科目の内容と、それぞれの受講時間は上記の通りです。玉掛けの方法に多くの時間を割くのはもちろん、クレーン全体の知識や玉掛けに関係する力学、関係法令など、学ぶべき範囲は広範囲におよびます。

指定された受講時間は上記の通りですが、あくまでも時間は目安です。講習の目的は、しっかりと玉掛け作業の内容や危険性を理解することなので、指定された受講時間よりも多くの時間をかけてでも、十分に内容を理解しなければなりません。

玉掛け特別教育の実技科目

続いて玉掛け特別教育の実技科目について解説します。

科目 受講時間
クレーン等の玉掛け 3時間
クレーン等の運転のための合図 1時間
合計 4時間

玉掛けの作業を覚える講習ですので、玉掛け作業の実践となる科目の受講時間が長くなります。注目はもう1つの科目である「合図」です。

実際の玉掛け作業は、自分だけが手順通りに行えばよいものではありません。大切なのは玉掛け作業をする方と、クレーンを操縦する方との連携です。決められた合図をもとに、クレーン操縦者に玉掛け作業の状況を正確に伝える力を身につけましょう。

玉掛け特別教育は学科5時間以上、実技4時間以上の受講が必要なため2日間にわたって受講するのが一般的です。玉掛け特別教育は業務に必須のため、事業者の方は業務時間内に受講してもらわなければいけません。

事業場の業務状況を考え、適切なタイミングで従業員の方に受講してもらえるようにスケジュールを調整しましょう。

玉掛けの業務に係る特別教育を行う方法

特別教育を行う方法

玉掛け特別教育は、玉掛け作業に従事する方すべての方の受講が義務化されています。では、そのような玉掛け特別教育は、どのような方法で受講できるのでしょうか。

ここからは、玉掛けの業務に係る特別教育の受講方法を解説します。

外部団体の講習を受講する

玉掛け特別教育は、全国各地で講習会が行われています。講習は全国の団体や企業が実施しており、外部団体の講習を受講するのが1つ目の方法です。

外部団体の講習を受講するメリットは、事業場の準備が不要な点です。受講を申し込むだけで従業員に資格を取得してもらえます。

デメリットは、自社の都合で受講できない点です。玉掛け特別教育は、2日間の受講が必要で、受講者は2日間業務が行えません。

講習は全国各地で開かれているとはいえ、毎日実施されることはなく、講習の開催日にスケジュールを調節する必要があります。

また、講習会場が遠方の場合、受講生に泊りがけで受講してもらわなければなりません。出張のような扱いとなり、移動費用や宿泊費用などの負担が必要になるケースがあるのもデメリットといえるでしょう。

自社に講師を招いて受講する

自社の都合に合わせて講習を受講させたい場合は、自社に専門講師を招いて玉掛け特別教育を実施する方法があります。全国の団体や企業の中には、専門講師を派遣するサービスを提供しているケースも少なくありません。

メリットは自社で準備する手間がないこと、そして自社の都合のいいタイミングで一気に受講してもらえることです。

デメリットは費用面が挙げられます。専門講師を2日間拘束することになりますので、受講費用がほかの方法より高くなりがちです。

また、受講する人数が少ないと割高になったり講師の派遣を断られたりするケースがあります。
講師を招くという方法は、受講すべき従業員が数十人単位といった、比較的大きな事業場向けの方法といえるでしょう。

自社で講師を選任し特別教育を行う

講師を招く以外に講師を自社で用意するという方法があります。

玉掛け特別教育の講師となるため、必要な資格はありません。玉掛け作業の経験が豊富で、クレーン車の構造なども熟知している方であれば、講師を担当できます。経験豊富な従業員を講師に選任すれば、自社内で玉掛け特別教育を完結できるのがメリットです。

また、必要なのは教本を揃える程度ですので、ほかの方法と比較しても安価で済ませられます。

デメリットは、講師がプロではないという点です。従業員の中から講師を選任しますが、その従業員も人に物を教えるプロではありません。質の高い講習が行えるかは未知数であり、この点はデメリットといえます。

また、講師役の方は準備もしてもらう必要があります。経験豊富な従業員が一定期間業務に関われなくなるため、事業場の業務面で負担の大きい実施方法といえるでしょう。

Web(オンライン)講座で受講する

玉掛け特別教育を自社内で実施する最後の方法が、Web(オンライン)講座の受講です。玉掛け特別教育の学科科目のWeb(オンライン)講座を提供している団体や企業があり、こうしたWeb(オンライン)講座を受講する方法があります。

Web(オンライン)講座のメリットは、自社で用意するものがないという点や、自社の都合に合わせて受講できるという点です。オンラインとはいえ、専門講師の講義を受講できますので、講習の質が確保されています。

デメリットは、実技教育が実施できないという点です。Web(オンライン)講座で受講できるのは学科科目のみですので、実技科目をどうするのか考える必要があります。

また、Web(オンライン)講座の場合、受講者がしっかり受講しているのかが確認しにくいという問題もあります。とくに従業員が個々に受講できるような講座の場合、誰がいつ受講しているか、真面目に受講しているのか確認できません。

CIC日本建設情報センターのWeb(オンライン)講座

オンライン講座

玉掛け特別教育の方法を4つ紹介しましたが、いずれの方法にもメリットとデメリットが考えられます。4つの方法の中で比較的デメリットが少なく、メリットが大きいのはWeb(オンライン)講座の受講です。

CIC日本建設情報センターでは、玉掛け特別教育のWeb(オンライン)講座を提供しています。また、CIC日本建設情報センターのWeb(オンライン)講座であれば、デメリットを極力排除した受講が可能です。

ここからはCIC日本建設情報センターが提供している、Web(オンライン)講座の特徴を紹介します。


CIC玉掛けの業務に係る特別教育

受講者個々にアカウントを作成

CIC日本建設情報センターのWeb(オンライン)講座は、受講者個々にアカウントを発行します。そのため、受講者の方が業務のない時間を見計らって受講可能です。受講者が個々に受講することで、業務への支障は最低限に抑えられます。

さらに顔認証システムを導入しているのも特徴です。受講者それぞれが講義を受講しているかどうかは、パソコンのカメラを利用してチェックできます。講座再生中に座席を立ったり、ほかの方と入れ替わったりすれば、顔認証システムで判断して未受講と判断されるので、受講チェックの点でも安心です。

実技教育のサポート動画が手に入る

Web(オンライン)講座最大の問題である実技科目に関しては、サポート動画を提供しています。サポート動画を観ながら社内で講師役を選任すれば、スムーズに実技科目を実施可能です。

また、学科科目修了後には修了証も発行できます。すぐに発行されるPDFタイプと、後日郵送のカードタイプがあります。修了証は学科科目の修了証ですが、裏面には実技科目修了を記入する欄が設けられていますので、自社内で実技科目を修了した後に書き込めば、資格証として利用可能です。

玉掛け技能講習の概要と受講方法

玉掛け技能講習の受講方法

玉掛け技能講習を受講し修了すると、制限荷重1トン以上の玉掛け作業にも従事できるようになります。

受講に関しては、外部団体の講習を受講するのが一般的であり、そこで受講すべき科目は以下の通りです。

科目 受講時間
クレーン等に関する知識 1時間
クレーン等の玉掛けの方法 7時間
クレーン等の玉掛けに必要な力学に関する知識  3時間
関係法令 1時間
合計 12時間

上記は、学科科目の受講内容です。学科科目受講終了後には制限時間1時間の筆記試験が実施され、その試験に合格すると学科科目終了となります。

続いて実技科目の講習内容もご覧ください。

科目 受講時間
クレーン等の玉掛け 6時間
クレーン等の運転のための合図 1時間
合計 7時間

学科科目も実技科目の特別教育と同様ですが、受講時間が長くなります。また、実技科目受講修了後にも実技試験が行われ(試験時間1時間)、試験に合格すると実技科目修了となります。

学科科目・実技科目ともに指定の時間を受講し、その後の試験に合格することで玉掛けの資格を取得できます。

玉掛け技能講習においては、一部受講科目免除となる資格がありますので、詳しくは確認してください。

玉掛け技能講習の受講方法

玉掛け技能講習は外部団体や、全国各地の自動車免許教習所などで講習が実施されており、こうした外部講習を受講するのが一般的です。

受講時間が長くなるため、多くの場合は3日間かけて取得する形となります。

まとめ

玉掛けに関するまとめ

玉掛け作業に従事する作業員の方は、全員が指定された講習を受講する義務があります。制限荷重が1トン未満の玉掛け作業の場合は「玉掛け特別教育」を、制限荷重が1トン以上の場合は「玉掛け技能講習」を修了しなければいけません。

玉掛け特別教育の受講方法はさまざまありますが、おすすめなのがWeb(オンライン)講座の受講です。
Web(オンライン)講座であれば自社の都合に合わせて受講できますし、事業場側の事前準備の手間もありません。

とくにCIC日本建設情報センターのWeb(オンライン)講座であれば、受講者が個々に受講できるうえに顔認証システムで受講チェックも可能です。さらに実技科目のサポート動画も手に入りますので、Web講座のデメリットを極力排除しています。

CIC日本建設情報センターのWeb(オンライン)講座が気になる方は、まずは無料の資料請求からチェックしてみてください。


CIC玉掛けの業務に係る特別教育

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