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ウインチとホイストの違いは?特別教育の要否も解説

公開日:2025年2月12日 更新日:2025年2月14日

ウインチとホイストの違いは?特別教育の要否も解説

ウインチとホイストの違いは?特別教育の要否も解説

重量物を移動させるときに使用する「ウインチ」と「ホイスト」。どちらも物流施設や工場などで使用されますが、明確な違いがわからない方も多いのではないでしょうか。

また、ウインチやホイストを使用する作業にあたり、特別教育が必要かどうか悩んでいる方もいるでしょう。

この記事では、ウインチとホイストの概要や、ウインチとホイストの違いについて詳しく解説します。ほかにも、ホイストをウインチに置き換えることは可能か、ウインチとホイストには特別教育が必要かもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。


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目次

ウインチとは

ウインチ

まず、ウインチとは何かということや種類について解説します。

ウインチの概要

ウインチとは、ワイヤーロープなどを円筒形の巻き胴に巻き取り、荷物の吊り上げや吊り下げ、横引きやけん引といったことに使用される機械です。

基本的に本体を床や壁に固定し、撤去作業や機械の昇降、伐採樹木の引き上げなど、様々なシーンで使用します。対象物に近づかずとも希望の場所へ簡単かつ安全に運ぶことができるので、工事現場でなくてはならないものでしょう。

用途に合ったウインチを選ぶためには、張引力やストローク、ワイヤーの巻き込み速度をふまえたうえで決めるのがおすすめです。

ウインチの種類

ウインチは、動力別で下記の種類にわけることができます。

ウインチの種類 種類
手動式ウインチ 手動でワイヤーを巻き上げる
電動式ウインチ 電気でモーターやエンジンを稼働させ、ワイヤーを巻き上げる
エンジン式ウインチ エンジンでクランクシャフトを回転させ、動力を生み出す
油圧式ウインチ 油圧モーターでドラムを回転さ、ワイヤーを巻き上げる
空気圧式ウインチ エアモーターを用いてワイヤーを巻き上げる

手動式ウインチは、「回転式ウインチ」と呼ばれるハンドルを回転させてワイヤーを巻き上げるタイプと、「ラチェット式ウインチ」と呼ばれるハンドルの左右往復運動でワイヤーを巻き上げるタイプの2種類に分類できます。

ホイストとは

ホイスト

ウインチと間違えやすい「ホイスト」とは、どのような機械なのでしょうか。ここからは、ホイストの概要と種類について解説します。

ホイストの概要

ホイストとは、荷物を上げ下げするときに用いられる巻き上げ式の機械です。高所に荷物を上げたり重い材料や鉄骨を下げたりなど、ウインチと同様に多岐に渡るシーンで活躍しています。

ホイストを導入することで、今まで大人数で作業していたことが簡単かつスムーズに取り組めるようになるでしょう。ホイストにも様々な種類があるので、特徴を押さえつつ必要な機能が備わっているものを選ぶことが大切です。

ホイストの種類

ホイストは、下記のような種類にわけることができます。

ホイストの種類 種類
電動横行電気ホイスト 電力でモーターを動かし、荷物を上げ下げする
エアホイスト 圧縮した空気の圧力を活用し、荷物を上げ下げする
レバーホイスト ハンドル・レバーを操作し、荷物を上げ下げする
ポータブルタイプのホイスト 持ち運びしやすい形状

製品によって吊り下げ可能な重さの違いもあり、大規模なホイストの場合は1t以上の荷物も上げ下げすることが可能です。

ウインチとホイストの違い

ポイント

ウインチとホイストは共に「巻上げ機」と呼ばれることもあり、双方の明確な違いがわからない方もいるのではないでしょうか。

両者の違いとしては、「荷物を移動させる方向」が挙げられます。ウインチは上げ下ろしと横引き、ホイストは上げ下ろしのみなので、使用シーンが異なります。

また、製品を固定させる場所にも違いがあり、ウインチは床や壁に固定、ホイストは梁に吊り下げて使用します。

ホイストをウインチに置き換えることは可能か?

該当のウインチが、ホイストと同様の作業ができるように設計されていない限り、置き換えることはおすすめできません。

先ほどお伝えしたように、ホイストとウインチはそれぞれ使用シーンが異なります。このため、例えばウインチを使って垂直に荷物を持ち上げると、場合によっては荷重が不安定になり、ギアが損傷する可能性があるのです。

安全に作業をするためにも、用途に適した製品を選びましょう。

ウインチとホイストには特別教育が必要?

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特定の危険性を伴う業務を行う場合、「巻上げ機の運転の業務に係る特別教育」が必要となるので、「ウインチやホイストを使うときも必要なのかな」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

ここからは、ウインチとホイストにおける特別教育が必要な業務、特別教育のカリキュラム内容、特別教育を受講するまでの流れについて解説します。

巻上げ機の運転の業務に係る特別教育が必要な業務

ウインチを扱う場合、サイズや動力、荷物の重さに関係なく必ず特別教育を受講しなければいけません。一方、ホイストの操作にあたっては、下記の業務に従事する際に受講することが必要です。

  1. クレーンやホイストを使用して建材や機材を吊り上げて移動させる作業
  2. 工場内での機械部品や完成品の吊り上げ、移動作業
  3. 港湾作業でコンテナや大型貨物を巻上げ機で吊り上げ、積み降ろしする作業
  4. 重機や資材を巻上げ機で移動させる作業
  5. 船舶や航空機の部品や設備を吊り上げ、取り付けや整備を行う作業
  6. 高所作業における機材や資材を巻上げ機で吊り上げて運ぶ作業

ウインチやホイストといった巻上げ機の運転作業は、非常に高いリスクを伴うため、労働者の安全を確保するために特別教育が実施されています。

該当業務を特別教育の実施なしに着手した場合、事業者には「六月以下の懲役又は五十万円以下の罰金」、労働者には「五十万円以下の罰金」が科される可能性があるので注意しましょう。

巻上げ機の運転の業務に係る特別教育のカリキュラム内容

CIC日本建設情報センターで受講できるカリキュラム内容は、労働安全衛生規則第36条第11号及び安全衛生特別教育規程第14条に基づいたものを実施しています。

科目・範囲 講習時間
学科 巻上げ機に関する知識 3時間
巻上げ機の運転に必要な一般的事項に関する知識 2時間3分
関係法令 1時間6分
学科計 6時間9分
実技 ※各事業所にて実施してください 4時間以上

実技に関しては、各事業所において十分な知識と経験を有する「実技実施責任者」を講師とし、実際の器具を用いて4時間以上実施しましょう。

特別教育を受講するまでの流れ

ウインチやホイストの作業における特別教育を受講する場合は、以下の流れで進めていきましょう。

  1. 「巻上げ機の運転の業務に係る特別教育」ページからお申込み
  2. 入金確認後、メールにてログイン情報送付
  3. 受講(視聴)開始
  4. 受講(視聴)終了
  5. 修了証発行
  6. 実技
  7. 全カリキュラム終了

受講期間は60日間で、インターネットが利用できる環境があれば受講することが可能です。修了証は、PDFであれば受講完了後すぐにダウンロードいただけ、カード型を発行する場合は10営業日以内に発送いたします。

まとめ

まとめ

この記事では、ウインチとホイストの概要や、ウインチとホイストの違いについて詳しく解説しました。

ウインチは、ワイヤーロープなどを円筒形の巻き胴に巻き取り、荷物の吊り上げや吊り下げ、横引きやけん引といったことに使用される機械であり、ホイストは荷物を上げ下げするときに用いられる巻き上げ式の機械を指します。

ウインチとホイストを扱う場合、安全面を確保するために「巻上げ機の運転の業務に係る特別教育」を検討しましょう。

CIC日本建設情報センターでは、特別教育を受講から修了証発行までオンラインで完結することができます。24時間好きな時間に受講でき、受講完了後すぐに修了証をダウンロードすることが可能です。

最短で受講できるので、ウインチやホイストの特別教育を検討されている方は、お気軽にお問合せください。


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