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低圧電気と高圧電気の違いとは?関連する低圧電気・高圧電気の特別教育についても解説!

公開日:2025年4月1日 更新日:2025年4月1日

低圧電気と高圧電気の違いとは?関連する低圧電気・高圧電気の特別教育についても解説!

低圧電気と高圧電気の違いとは?関連する低圧電気・高圧電気の特別教育についても解説!

低圧電気と高圧電気は、電圧の大きさが異なります。低圧の場合、直流だと750V以下・交流だと600V以下が低圧に該当します。一方、低圧の範囲を超えて7000V以下の電気が高圧です。低圧・高圧ともに電気を取り扱う際は電気取扱業務に係る特別教育の受講が必要です。

この記事では、低圧電気と高圧電気の違いについて解説します。ほかにも関連する低圧電気・高圧電気の特別教育をご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。


CIC高圧・特別高圧電気取扱者特別教育


低圧電気特別教育

目次

低圧電気と高圧電気の違い

電気は、電圧の大きさによって低圧・高圧・特別高圧の3種類に分類されます。以下の表は、それぞれの大きさの範囲をまとめたものです。

項目 低圧 高圧 特別高圧
直流 750V以下 750Vを超えて7000V以下 7000Vを超える電圧
交流 600V以下 600Vを超えて7000V以下

低圧は、一般的なご家庭や小規模な店舗で用いられています。一方、高圧は中小規模の施設やビル、マンション、商業施設などで用いられています。一般的には6,600Vの電気が供給されているのが特徴です。

低圧と高圧の違いの見分け方

違い

建物で使用されている電気を見分ける方法があるのか気になる方もいるのではないでしょうか。主な方法は主に以下の2つです。

  • キュービクルの有無をチェックする
  • 責任分界点(気中開閉器など)を確認する

それぞれの内容について詳しく解説します。

キュービクルの有無

低圧か高圧受電かの見分け方について一般的なのはキュービクルの有無を確認することです。キュービクルは「キュービクル式高圧受電設備」のことで、受変電設備の1つに該当します。外箱(キューブ)に高圧の受電設備として使用する機器一式を収めています。

キュービクルは建物の屋上や屋外に設置されているため、確認できれば高圧で受電していることがすぐに把握できます。ただし、全ての高圧受電設備がキュービクルを設置しているわけではなく、設置していても屋内であるケースもあります。

とはいえ、大半の建物はキュービクルを見つけやすい箇所に設置してあるため、低圧か高圧かの見分けとして確認してみるとよいでしょう。

責任分界点(気中開閉器など)を確認する

キュービクルとは別に責任分界点(電力会社と需要家側の責任の境界線を表す場所をいう)を確認してみるのも方法の1つです。低圧であれば分電盤にあるアンペアブレーカー、高圧であればGR付PAS(地絡継電器付き気中開閉器)などの機器が該当します。

電力会社から送られてくる電気は基本的に高圧ですが、日常的に使う電気は低圧なので、建物に送られてくるまでに低圧に変えなければなりません。低圧であれば電柱の上にある柱上変圧器で変圧後、建物に送られます。

高圧の場合は、高圧のまま引き込んでキュービクルのような受変電設備で低圧に変圧後、建物に送ります。

そのため、低圧受電と高圧受電かどうかは、引込柱の有無や電気をどう引き込んでいるかでも確認可能です。最も簡単なのはキュービクルの有無を確認することですが、キュービクルが見当たらない場合でも確認できるため参考にしてみてください。

低圧電気と高圧電気を取り扱うにはどんな資格が必要?

低圧電気と高圧電気を取り扱う際、電気取扱業務に係る特別教育の受講が必要です。ここからは、低圧・高圧それぞれの特別教育について詳しく解説します。

低圧電気取扱業務に係る特別教育

低圧電気取扱業務に係る特別教育)は、低圧の危険が伴う環境下で働く労働者に対して労働災害防止の観点から受講が義務づけられています。対象の業務となるのは、以下のとおりです。

対象の業務 詳細
建設現場での電気工事 建物内の電気配線工事や電気機器の設置、修理作業
製造業での電気設備の保守・点検 工場内の機械や設備の電気的な点検や修理作業
ビルや施設のメンテナンス ビル管理会社による照明やコンセント、エアコンなどの電気設備の保守・点検作業
住宅の電気工事 一般住宅の配線工事や電気機器の設置、修理作業
電気設備の設置・撤去作業 電柱や変圧器などの電気設備の設置、移設、撤去作業
自動車や電車の電気系統の修理・点検 電動車両や鉄道車両の電気系統の保守や修理作業
太陽光発電や風力発電設備の設置・メンテナンス 再生可能エネルギー設備の設置や保守、点検作業

上記の業務を低圧電気取扱業務に係る特別教育を受講せずに従事すると罰則が適用される可能性があります。また、自分と周囲の労働者の安全を考慮した上でも非常に危険なので、事業者は必ず)特別教育)を受講させましょう。


低圧電気特別教育

高圧又は特別高圧電気取扱業務に係る特別教育

高圧又は特別高圧電気取扱業務に係る特別教育は、高圧・特別高圧の電気設備を取り扱う方に対して受講が義務づけられている特別教育です。高圧では数千ボルト、特別高圧に関しては数万ボルトのものもあるため、誤った取扱いによって作業者だけでなく周囲の人間、設備全体に大きな危険を伴います。

対象の業務となるのは、以下のとおりです。

対象の業務 詳細
高圧電気設備の点検・保守作業 工場や発電所などで、高圧電気設備の点検や保守を行う作業。
特別高圧電気設備の工事作業 変電所や送電線の設置・修理・保守作業。
電力供給施設の運用管理作業 送電設備や配電設備を運用・管理する業務。
電気設備の故障対応作業 高圧・特別高圧設備のトラブルに対処するための応急修理や点検作業。
高圧ケーブルの敷設・接続作業 高圧電力供給用ケーブルの敷設や接続を行う作業。
建設現場での高圧電源設備の設置作業 建設現場で使用する高圧電源装置の取り付けやメンテナンス作業。
電力事業者向けの設備更新作業 老朽化した高圧・特別高圧設備の改修・更新作業。

高圧・特別高圧の現場では、保護具の着用はもちろん、適切な手順で作業を行うことが大切です。受講される方は、危険が伴う作業であることを頭にとどめ、集中して講習に取り組みましょう。


CIC高圧・特別高圧電気取扱者特別教育

低圧電気と高圧電気の関連業務は?

低圧電気と高圧電気に関連する業務として、電気工事や電気設備の保安点検などが挙げられます。低圧・高圧問わず、電気に関連する業務は設備の工事か点検かで分かれる傾向です。

例えば、電気設備が正常に動作するよう配線工事したり電気機器を設置したりするのは「電気工事士」と呼ばれる職種の仕事です。電気工事の施工を管理する人は「電気工事施工管理技士」と呼ばれます。

一方、高圧や特別高圧の電気設備の保安点検業務に従事するのは「電気主任技術者」です。低圧のご家庭に関しても、)4年に1度、安全調査)がおこなわれます。

ほかにも、エアコンの取付けや取外し業務なども電気の関連業務といえますが、工事系統の仕事に分類できます。このように、電気工事が保守点検かで業務を分類できるのが特徴です。

電気工事士も受講必須!

ポイント

電気系の資格であれば、電気工事士も欠かせません。

電気工事士は、電気工事士法で定められている国家資格で、電気工作物の工事に取り扱えます。低圧で受電する設備を扱える第二種電気工事士、低圧・高圧の両方を取り扱える)第一種電気工事士に分類されている資格です。

電気工事士の資格を取得していても、低圧・高圧の電気取扱業務に従事する際はそれぞれの特別教育を受講していなければなりません。未受講者が作業従事した場合には、罰則が適用される可能性があるため注意しましょう。

また、CIC日本建設情報センターでは、第一種・第二種ともに電気工事士の講座を用意しております。Web講座も用意しており、受験者のライフスタイルに合わせた学習が可能です。必要なポイントを効率的に学習できる内容ですので、電気工事士の資格取得をお考えの方は、ぜひ受講をご検討ください。


CIC電気工事士

CIC日本建設情報センターのWeb(オンライン)講座

CIC日本建設情報センターでは、「低圧電気取扱業務に係る特別教育」・「高圧又は特別高圧電気取扱業務に係る特別教育」Web(オンライン)講座を提供しております。受験者がモチベーションを維持しつつ、効率的に学習を進められるのが特徴です。

ここからは、CIC日本建設情報センターのWeb(オンライン)講座について詳しく解説します。

顔認証システムの導入

CIC日本建設情報センターのWeb講座では、顔認証システムを導入しています。顔認証システムは、本人が画面の前に座っていなければ学習が進まないシステムなので、受講が修了すれば席の前で学習したことの証明につながります。

「本人が席に座って学習しているか確認できないから不安…」と感じる事業者にとっても安心のシステムといえるでしょう。

動画講義なので自由に視聴できる

Web(オンライン)講座は動画講義なので、視聴スタイルが自由です。巻き戻しや一時停止などが自由にできることから、自分の理解力に合わせて学習を進められます。

「重要そうなポイントだからノートにまとめながら勉強したい」「一度では理解できなかったから何度か聞き直したい」など、複数回聞きながら理解を深めたい場面もあるでしょう。Web(オンライン)講座であれば、このような学習スタイルも実現しやすいのが魅力といえます。

2種類の修了証を用意している

CICでは、カード版とPDF版の2種類の修了証を取り揃えています。申し込みの際に選んだ種類の修了証を受け取ることが可能です。
例えば、PDF版は、Web講座修了後すぐにダウンロードできるのがメリットです。一方、カード版の修了証は携帯のしやすさから、現場で修了証をすぐ提示できます。それぞれでメリットがあるので、自分に適したほうの修了証を受け取りましょう。

まとめ

この記事では、低圧電気と高圧電気の違いについて解説しました。

低圧の場合、直流だと750V以下・交流だと600V以下が低圧に該当します。一方、高圧は低圧の範囲を超えて7000V以下の電気が該当します。

また、低圧・高圧ともに電気を取り扱う際は電気取扱業務に係る特別教育の受講が必要です。特別教育に関しては、電気工事士や電気主任技術者の資格取得の有無に関わらず、必ず受講しなければなりません。

もし受講せずに取り扱い業務に従事すると罰則が適用される可能性があるため、注意しましょう。また、命の危険もあるのでしっかり受講して、正しく操作することが大切です。

CIC日本建設情報センターでは、低圧・高圧それぞれに対応した電気取扱業務に係る特別教育のWeb講座を用意しております。受講者が自分のペースで計画的に学習を進められる内容となっておりますので、ぜひ受講をご検討ください。


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