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石綿取扱作業従事者特別教育はWeb(オンライン)受講がおすすめ
公開日:2024年7月1日 更新日:2024年7月10日
石綿取扱作業従事者特別教育はWeb(オンライン)受講がおすすめ
石綿は1970年から1990年頃にかけて建築材料などでよく使われていた資材です。しかし石綿粉じんを吸い込むことで肺がんや中皮腫等の深刻な健康被害が発生したことを受け、早急な見直しが図られることとなりました。
現在では石綿を資材として新たに建築物や工作物を製造することはありませんが、老朽化した建築物を解体する際などには注意が必要です。
解体など直接作業する労働者に対して事業者は、健康被害への危機管理を担わなければいけません。労働安全衛生法ではこのような危険・有害な業務に従事させる場合、該当する従業員に特別教育を受講させることを義務づけています。
目次
石綿取扱作業従事者特別教育Web講座
石綿を扱う作業員は、石綿取扱作業従事者特別教育という講習を受講することが義務づけられています。この講座を受講し修了証を発行してもらわなければ、石綿を扱うことはできません。
もし該当業務に特別教育の修了者でない者が就いていた場合には、事業者は厳しいペナルティが科されます。
石綿取扱作業従事者特別教育は、通学講座や講師を派遣してくれる出張講座などがありますが、Web講座も最近は人気があります。
石綿取扱作業従事者特別教育を受講する者の対象業務
石綿取扱作業従事者特別教育を受講するにあたって、従事している対象の業務は以下の通りです。
- 石綿を使用している建築物や工作物または船舶などの解体作業に従事する者
- 建築物等の劣化によって粉じんを吸い込む恐れのある作業に従事する者(石綿等の封じ込めまたは囲い込みの作業)
石綿取扱作業従事者特別教育の概要
講座の名称:石綿取扱作業従事者特別教育
準拠法令:労働安全衛生規則 第36条2号および第36条3号等
対象業務:石綿を扱う作業に従事する者
- 建物の解体作業(石綿が使用されている建材の取り外しや粉砕を伴う作業)
- 改修工事(石綿を含む建材の取替えや修繕を行う作業)
- 保守点検作業(石綿を含む機械や設備の点検やメンテナンス作業)
- 清掃作業(石綿が飛散している可能性のある現場での清掃作業)
- 廃棄物処理作業(石綿を含む廃棄物んぼ処理や運搬作業)
- 石綿分析作業(石綿を含むサンプルの採取や分析を行う作業)
教育区分:労働安全衛生法・労働安全衛規則等に基づく特別教育
受講資格:満18歳以上の者(満18歳以下の者が受講しても当該職務には就けないため)
講習時間:5時間
講習形態:インターネットによるWeb講座
受講料:9,900円(消費税込)
石綿取扱作業従事者特別教育Web講座のカリキュラム
石綿取扱作業従事者特別教育は、学科が4時間30分となっています。Web講座の場合は30分程度長くなります。
学科のみで実技はありません。
【学科】
科目・範囲 | 講習時間 |
---|---|
石綿の有害性 | 43分 |
石綿等の使用状況 | 1時間3分 |
石綿等の粉じんの発散を抑制するための措置 | 1時間16分 |
保護具の使用方法 | 1時間2分 |
その他石綿等のばく露の防止に関し必要な事項 | 1時間6分 |
合計 | 5時間10分 |
【実技】なし
石綿取扱作業従事者特別教育の受講方法について
石綿取扱作業従事者特別教育を受講するための方法は、各地で開催されている会場へ受講をしに行くのを基本として他にも方法はいくつかあります。
会場で受講
石綿取扱作業従事者特別教育は全国で開催されています。厚生労働省に認可された多くの団体や企業が会場を設置して、それぞれ講習会を開催しているのです。
石綿取扱作業従事者特別教育は半日程度で受講は完了します。
ただ会場までの交通費がかかることや、従業員の出勤の日程調整などを行わなければいけません。
出張講座
出張講座というのは、外部団体に依頼して専門の講師を招き講習を行ってもらうというものです。
一定の人数以上が集まれば、自社に講師に出張して来てもらうことが可能です。
石綿取扱作業従事者特別教育Web受講のメリット・デメリット
石綿取扱作業従事者特別教育の講座は、学科のみで実技はありません。そのためWeb(オンライン)で講習会があってもリモートで受講を完結できます。
特別教育のWeb講座のメリットとデメリットを確認してみましょう。
石綿取扱作業従事者特別教育Webのメリット
特別教育のWebで受講することの大きなメリットは、ネット環境を整えてパソコンを準備するだけでいつでもどこでも受講できるところです。
自分の都合の良い隙間の時間にいつでもはじめられますし、期限内であれば何度でも受講をストップできます。また都合がよくなれば続きから再開できるので非常に便利です。
会場に赴いて受講すると、その時間のみならず移動などの時間も含めて、無駄に拘束されてしまいます。
石綿取扱作業従事者特別教育Webのデメリット
特別教育のWebで受講することのデメリットは、各個人に任せるため従業員がしっかり受講できているかどうかがわからないところにあります。
CIC日本建設情報センターのWeb講座
CIC日本建設情報センターでも会場での講習会や講師の出張講座、そして石綿取扱作業従事者特別教育のWeb(オンライン)講座を実施しています。
とくにCIC日本建設情報センターの特別教育のWeb講座の特徴は、受講者個々にアカウントの発行、顔認証システムを利用した受講が可能です。
アカウントを個々に発行
CIC日本建設情報センターのWeb講座は、アカウントを個々に発行します。さらに顔認証システムを利用した受講により自動的に不正を防ぐシステムを採用しているため、しっかりと受講できます。
顔認証システム
CIC日本建設情報センターのWeb講座は、顔認証システムを導入しています。
前もって登録された顔写真と受講者との顔を照合し、不正受講などがあれば講義を自動で停止する仕組みです。そのため不正することはできませんので、真面目にしっかりと受講ができます。
また受講の速度や再生時間の変更を防止するようになっています。誰かの監視などは必要なく、ひとりでも安心して受講できます。
厚生労働省から「インターネット等を介したeラーニング等により行われる労働安全衛生法に基づく安全衛生教育等の実施について」が公表されました。これによりeラーニング等により安全衛生教育等を実施することが可能となったため、いつでも手軽にパソコンやスマートフォンで受講が可能です。
修了証の発行
講習会が修了すると修了証を交付します。
修了証は申請ののちPDFにてダウンロードすることが可能です。カードが必要な人は講習会修了後に申請をすれば自宅に郵送も可能です。
まとめ
石綿取扱作業従事者特別教育によく似た講習に石綿作業主任者技能講習があります。石綿作業主任者技能講習は、石綿を扱う作業をするために必要な資格で、石綿取扱作業従事者特別教育と同じです。ただ、石綿作業主任者技能講習を修了すれば、指導する立場の人に就けます。どちらを選ぶかは自分次第です。申し込みは間違えないように気をつけましょう。
石綿取扱作業従事者特別教育Web講座はいつでも手軽に受講できるため、おすすめの講座です。
石綿を扱う業務に従事する予定の人は、必ず取得しなければいけない資格ですので、早めに受講するようにしましょう。