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チェーンソーによる伐木等特別教育とは?受講資格や講習内容、講習方法まで紹介
公開日:2024年11月18日 更新日:2024年11月18日
チェーンソーによる伐木等特別教育とは?受講資格や講習内容、講習方法まで紹介
林業は、木材の生産や国土の保全といった面で重要な役割を担う産業です。しかし、他の産業に比べて労働災害の発生が多く、その中でもチェーンソーによる伐木や造材作業は、林業における死亡災害の6割を占めています。
伐木を行うのは林業だけではなく、建設業や造園業、電力会社などさまざまな作業現場で行われています。チェーンソーを使った伐木に業務として携わる方は、チェーンソーによる伐木等特別教育を受けなければなりません。この特別教育は、厚生労働省の安全衛生規則に基づき、作業者の安全を確保するために義務付けられている教育です。
今回は、チェーンソーによる伐木等特別教育とはそもそもどのようなものなのか、受講資格や講習で実際に学ぶ教育の内容、講習を受ける方法にはどのような方法があるのかといった点について詳しく解説します。
目次
チェーンソーによる伐木等特別教育とは?
伐木とは、その字の通り、木を伐採することです。伐木はさまざまな作業現場で日常的に行われている作業ですが、チェーンソーの性質上、作業には多くの危険が伴います。
まずは、伐木等特別教育とは何なのか、法改正による受講内容の変更点、特別教育受講の重要性などについて詳しく見ていきましょう。
チェーンソーによる伐木等特別教育
業務としてチェーンソーを使った伐木を行う場合には、チェーンソーによる伐木等特別教育を受講することが義務付けられています。作業者が講習を受講することでチェーンソーを用いた作業が安全に行えるようになり、チェーンソーに関する技術の向上、作業効率の向上にもつながるのです。
チェーンソーによる伐木特別教育を受講する義務は、「業務の一環としてチェーンソーを用いる場合」にだけ適用されます。たとえば、個人がDIYをする際に行う伐木や自宅の庭木の伐採のためにチェーンソーを使用する場合には、受講の義務はありません。
チェーンソーによる伐木等特別教育の法改正|受講科目増加
2019年に法改正があり、チェーンソーによる伐木等特別教育についての内容が一部変更されました。林業における労働災害の死亡者は年間40人前後にものぼり、死亡災害の約6割がチェーンソーによる伐木作業の際に発生しています。
厚生労働省は「伐木等作業における安全対策のあり方に関する検討会報告書」を踏まえて、労働安全衛生規則の一部を改訂を行いました。チェーンソーを使った伐木を行う作業員は、2020年8月1日以降の改正後の基準に沿った特別教育を修了している必要があります。
(参考URL:https://www.mhlw.go.jp/content/000524013.pdf)
法改正前は伐木対象が大径木と小径木に分けられており、それぞれで受講の内容が違っていました。しかし、法改正でこの二つが統合し、法改正前に大径木伐木の特別教育修了者は2.5時間の補講が、小径木伐木の特別教育修了者は5時間の補講が必要になりました。
大径木の特別教育の修了者、小径木の特別教育の終了者に必要な補講の詳細は次の通りです。
分類 | 必要な補講時間 |
---|---|
大径木伐木 特別教育修了者 |
学科2時間 実技0.5時間 ※ |
小径木伐木 特別教育修了者 |
学科3時間 実技2時間 |
(※チェーンソーに関する教育を受講していない方は、追加で学科4時間、実技4時間半の補講が必要です。)
(※参考URL:https://www.mhlw.go.jp/content/11300000/000590839.pdf )
チェーンソーによる伐木等特別教育の重要性
作業員にとっては労働災害の防止を目的に、事業者にとっては安全に対する意識の向上といった面で、チェーンソーによる伐木等特別教育は非常に重要性が高くなっています。
チェーンソーは、誤った使い方をすると死亡事故にもつながる恐れがある危険な機器なので、事故を未然に防ぐために正しい操作方法、正しい作業手順を特別教育で学ぶことが大切です。
チェーンソーによる伐木等特別教育は、作業者のスキルアップといった面でも意味がある教育です。チェーンソーの構造や機能、メンテナンス方法や伐木技術を学ぶことは、作業効率の向上や仕事の幅の拡大にもつながるため、事業者にとっても、作業者にとっても積極的に受講すべき特別教育だと言えるでしょう。
チェーンソーによる伐木等特別教育の講習内容は?
続いて、チェーンソーによる伐木等特別教育の受講資格や実施内容、受講料金について見ていきましょう。
チェーンソーによる伐木等特別教育の受講資格は?
チェーンソーによる伐木等特別教育には、受講資格の制限はとくにありません。年齢や経歴、作業経験などを問わず、誰でも講習を受講できます。
チェーンソーによる伐木等特別教育の実施内容は?
チェーンソーによる伐木等特別教育の学科講習、実技講習の講義内容と講習時間は、以下の通りです。
【学科講習】
講習内容 | 講習時間 |
---|---|
伐木等作業に関する知識 | 4時間 |
チェーンソーに関する知識 | 2時間 |
振動障害およびその予防に関する知識 | 2時間 |
関連法令 | 1時間 |
合計(休憩時間を除く) | 9時間 |
【実技講習】
講習内容 | 講習時間 |
---|---|
伐木の方法 | 5時間 |
チェーンソーの操作 | 2時間 |
チェーンソーの点検及び整備 | 2時間 |
合計(休憩時間を除く) | 9時間 |
(※参考URL:https://www.mhlw.go.jp/content/000524013.pdf)
チェーンソーによる伐木等特別教育の受講料は?
チェーンソーによる伐木等特別教育の受講金は、講習を実施している機関によって異なりますが、相場としては15,000円~25,000円程度です。受講方法がいくつかあるので、それによっても価格が変わります。
チェーンソーによる伐木等特別教育の受講方法は?
この章では、チェーンソーによる伐木等特別教育の受講方法について見ていきましょう。
講習機関の講習を受講する
1つ目の方法は、労働局登録教習機関で受講する方法です。労働局登録教習機関とは、都道府県労働局長に登録された教習所のことで、建設機械の運転や作業主任者の選任に必要な免許や技能講習を行っている機関です。
講習機関で受講する場合は、講習機関で設定されているスケジュールに合わせて講義会場に出向き、数日かけて受講する必要があります。
自社で特別教育を実施する
建設業や林業を行っている企業や事業所などでは、自社で特別教育を開催することが可能です。チェーンソーによる伐木特別教育を受講したベテランの技術者を講師にして特別教育を実施します。
自社での特別教育の実施ができるかどうかは、講師として選任するチェーンソーによる伐木特別教育を受講したベテランの技術者がいるかどうかがポイントです。
Web講座(オンライン講座)で受講する
講習機関の設定する特別教育の日程にスケジュールを合わせるのが難しい、講習機関が近くにないといった方におすすめなのは、Web講座(オンライン講座)での受講です。
Web講座(オンライン講座)で受講する場合、学科講習はオンライン動画を見て学習します。実技講習は、自社での特別教育実施と同じように、社内や事業所内の伐木特別教育を受講したことのあるベテランの技術者を講師に選任し、実技講習のやり方のテキストや動画に沿って実施するといった流れです。
チェーンソーによる伐木等特別教育の受講はCIC日本建設情報センターがおすすめ
チェーンソーによる伐木等特別教育の受講をお考えの方には、CIC日本建設情報センターがおすすめです。チェーンソーによる伐木等特別教育は、作業者の安全はもちろん職場の安全環境を守るとった意味でも非常に大切な教育です。安全に作業を行うために、きちんとした知識と技術を身に付けましょう。
CIC日本建設情報センターは、特別教育や安全衛生教育、建築系資格試験対策講座など建設業向けの教育を25年に渡って行っている企業です。CIC日本建設情報センターの講座は、受講者が効率的に知識を身に付けられるようカリキュラム編成しています。また、充実したわかりやすい内容のテキストを使い、経験豊富な講師が授業を行うことで、深い理解と知識の定着を促します。
CIC日本建設情報センターでは、チェーンソーによる伐木等特別教育を対面講習とWeb(オンライン)講座の両方を行っているのが特徴です。チェーンソー伐木等特別教育は、作業者の安全、作業の効率性、企業の信頼性を保つといった面で非常に大事な教育です。短時間で効率よくお好みの受講方法で学習できるCICの教育講座を積極的に活用し、作業者のスキルアップ、会社の事業拡大などにお役立てください。