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【溶接の資格一覧】取り方や費用、難易度を解説
公開日:2025年4月11日 更新日:2025年4月11日
【溶接の資格一覧】取り方や費用、難易度を解説
溶接の仕事に従事する場合、業務に応じた資格を取得しなければいけません。
この記事では、溶接業務で使用しやすい国家資格と民間資格について詳しく解説します。さらに、おすすめの溶接資格もご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
溶接資格の区分
溶接の資格は、「国家資格」と「民間資格」の2種類に分類できます。こちらからは、溶接における国家資格と民間資格の違いについて見ていきましょう。
国家資格
溶接の国家資格は、国の法律に基づいて各分野における能力や知識を証明するものです。取得することで一定の社会地位が保証されるため、社会からの信用性も高まるでしょう。
国家資格を取得するには、国や地方自治体などで指定された団体が実施する講習を受講したり、試験に合格したりする必要があります。
民間資格
溶接の民間資格とは、国家資格ではないものを指します。溶接においては、一般社団法人 日本溶接協会の実施する資格が代表的でしょう。
民間資格は、より専門的なスキルや知識が求められることも多いので、経験を積んだ後に挑戦してみるのが良いかもしれません。
国家資格一覧
溶接で使用される国家資格は、以下のようなものがあります。
資格名称 | 取り方 | 受験資格 | 費用 | 難易度 |
---|---|---|---|---|
アーク溶接の業務に係る特別教育 | 特別教育を受講する | 18歳以上 | 12,100円(税込) | 易しい |
金属アーク溶接等作業主任者限定技能講習 | 講習を受講し、試験に合格する | 18歳以上 | 16,500円(税込) | やや易しい |
ガス溶接技能講習 | 講習を受講し、試験に合格する | 18歳以上 | 13,000円〜22,000円程度 (受講・受験する団体によって異なる) |
やや易しい |
ガス溶接作業主任者 | 公益財団法人 安全衛生技術試験協会で受験する | なし | 8,800円(非) | やや易しい |
ボイラー溶接士 | 公益財団法人 安全衛生技術試験協会で受験する | 【普通ボイラー溶接士】 1年以上溶接作業の経験がある者【特別ボイラー溶接士】 普通ボイラー溶接士免許を取得後、1年以上ボイラー又は第一種圧力容器の溶接作業の経験がある者 |
【普通ボイラー溶接士】 32,000円(非)【特別ボイラー溶接士】 36,000円(非) |
難しい |
こちらからは、上記5つの溶接資格についてみていきましょう。
アーク溶接の業務に係る特別教育
アーク溶接機の整備不良や、誤った取扱いが原因の感電災害・火災などを防止するための特別教育です。アーク溶接機を用いて行う金属の溶接、溶断等の業務に従事する際、必要でしょう。
建設業に特化した資格取得講座を多く提供しているCICの「アーク溶接の業務に係る特別教育」を受講することで、取得することが可能です。
金属アーク溶接等作業主任者限定技能講習
金属をアーク溶接する作業などに従事する作業主任者を目指すうえで、必要な講習です。金属アーク溶接等作業に係る方が、専門知識を身につけやすい内容になっており、主任者を目指す方以外も受講できます。
気になる方は、CICがご提供する「金属アーク溶接等作業主任者限定技能講習」から詳細を確認してみてください。
ガス溶接技能講習
可燃ガスであるアセチレンガスなどを使用するガス溶接作業に従事する際、必要となる講習です。
国や自治体で指定された団体で講習を受講し、試験に合格することで資格を取得できます。
ガス溶接作業主任者
アセチレン溶接装置またはガス集合溶接装置を用いて金属の溶接などを行う場合、作業全般の責任者となるために必要な資格です。
該当作業を実施する現場では、ガス溶接作業主任者の資格取得者が必須なので、需要の高い資格といえます。
ボイラー溶接士
ボイラーや第一種圧力容器の溶接を行う中で、必要となる資格です。
溶接部の厚さが25㎜以下の場合または管台、フランジなどを取り付ける場合の溶接の業務を行う際は「普通ボイラー溶接士」、全ての溶接作業に関わる際は「特別ボイラー溶接士」を取得しましょう。
民間資格一覧
溶接で使用される民間資格は、以下のようなものがあります。
資格名称 | 取り方 | 受験資格 | 費用 | 難易度 |
---|---|---|---|---|
溶接技能者 | 日本溶接協会で受験する | 各資格で異なる | 各資格で異なる | 各資格で異なる |
溶接管理技術者 | 日本溶接協会で受験する | 公式ホームページに掲載されている学歴や認証に該当する職務経験年数を有する者など | 各等級で異なる | 各等級で異なる |
溶接作業指導者 | 日本溶接協会で受講し、試験に合格する | 年齢満25歳に達しており、公式ホームページに掲載されている資格を保有している、または有していた方 | 57,200円(税込) | 難しい |
こちらからは、上記3つの溶接資格についてみていきましょう。
溶接技能者
鋼構造物の製作における溶接作業に関する資格であり、下記のとおり9種類が用意されています。
溶接技能者の種類
- ⼿溶接(アーク溶接等)
- 半⾃動溶接
- ステンレス鋼溶接
- チタン溶接
- プラスチック溶接
- 銀ろう付
- すみ⾁溶接
- 石油工業関係溶接
- 基礎杭溶接
受験資格は、各資格において異なります。
例えば、⼿溶接(アーク溶接等)の場合、基本級は「1か月以上溶接技術を習得した15歳以上の者」、専門級の場合は「基本級を取得し、3か月以上溶接技術を習得した15歳以上の者」です。
従事する作業に応じて、適切な資格を取得していきましょう。
溶接管理技術者
鋼構造物の製作などにおいて、溶接・接合に関する設計や施工計画、管理などの知識や職務能力を証明する資格です。
知識及び職務能力に応じて、「特別級」「1級」「2級」と3つの分類にわけられています。
溶接作業指導者
溶接作業及び関連作業の指導・監督・助言を行うための資格です。
特に技量が必要といわれる手溶接や半自動溶接についての指導や教育を行えるかどうか、溶接技能と実務経験が求められます。
おすすめの溶接資格
こちらからは、「初心者向け」「中級者向け」「上級者向け」にわけておすすめの溶接資格を見ていきましょう。
【初心者向け】アーク溶接の業務に係る特別教育
「アーク溶接の業務に係る特別教育」は、溶接未経験の方にもおすすめの資格です。最も一般的な溶接技術のアーク溶接について学ぶことができ、建設業や修理工場、自動車メーカーなど幅広い分野で活かすことが可能です。
ちなみに、2024年1月1日からアーク溶接の作業主任者として選任されるためには、「金属アーク溶接等作業主任者限定技能講習」の修了が条件となっています。詳しくは、「2024年新設のアーク溶接技能講習とは?特別教育との違いも解説」を参考にしてみてください。
【初心者向け】ガス溶接技能講習
「ガス溶接技能講習」は、建設現場や一般機械の製造工場など、様々なジャンルで活躍できる資格です。
さらに、ガス溶接技能講習を修了してから3年以上の実務経験を積むなど、一定の条件を満たせば「ガス溶接作業主任者」という上位資格の取得も目指せます。
【中級者向け】溶接技能者
「溶接技能者」は、溶接に関する各9種類の専門的な知識習得を証明できます。
民間資格ですが、公的や国際的にも認識されているため、現場経験を積んでからぜひ挑戦してみましょう。
【上級者向け】溶接作業指導者
「溶接作業指導者」は、現場において技術者の指導・管理をするのに欠かせない資格なので、取得しておくと重宝されるでしょう。
現場のリーダーとなるために有用な資格だからこそ、キャリアアップを狙っている方におすすめです。
まとめ
この記事では、溶接業務で使用しやすい国家資格と民間資格について詳しく解説しました。
どの資格に挑戦しようか迷っている方は、溶接で最も一般的なアーク溶接について学べる「アーク溶接の業務に係る特別教育」を検討してみましょう。またアーク溶接の作業主任者を目指している方は、「金属アーク溶接等作業主任者限定技能講習」がおすすめです。
どちらも、創業から26年、建設業界の資格対策講座を研究・分析してきたCICで受講することが可能ですので、まずは詳細をご覧ください。