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給水装置工事主任技術者とは?業務内容から試験内容、資格の更新についても解説

公開日:2025年4月10日 更新日:2025年4月11日

給水装置工事主任技術者とは?業務内容から試験内容、資格の更新についても解説

給水装置工事主任技術者とは?業務内容から試験内容、資格の更新についても解説

給水装置工事主任技術者とは、給水装置の設置から撤去、変更などのさまざまな業務に従事できる国家資格です。給水装置とは、水道業者の施設に設けられている配水管から分岐して設置されている給水管・給水管に直結する給水用具のことを指します。給水設備工事が唯一認められている国家資格であるため、取得することで様々なメリットを得られるのが特徴です。

この記事では、給水装置工事主任技術者がどういった資格なのか詳しく解説します。業務内容から試験内容まで触れていきますので、ぜひ参考にしてください。


CIC給水装置工事主任技術者

目次

給水装置とは

給水システム

給水装置とは、水道業者の施設に設けられている配水管から分岐して設置されている給水管・給水管に直結する給水用具のことを指します。

例えば、一般的な住宅の場合、道路側に配水管、宅地側に給水管・直結する給水用具(止水管・水道メーター・蛇口など)が接続されますが、これらが給水装置です。給水管から蛇口までの間に接続されるホースなどは、給水装置には含まれません。

また、ビルなどであれば、配水管から受水槽の注入口に至るまでが給水装置に該当します。受水槽以下で接続される用具(ドレン菅やオーバーフロー菅など)は、給水装置には該当しません。

給水装置工事主任技術者とは

水道メーター

給水装置工事主任技術者とは、給水装置の設置から撤去、変更などのさまざまな業務に従事できる国家資格です。まずはじめに、給水装置工事主任技術者の仕事内容や資格が必要となる職種・業界、取得するメリットなどをみていきましょう。

仕事内容

給水装置工事主任技術者の仕事内容・職務は以下のとおりです。

  • 給水装置工事に関する技術上の管理
  • 給水装置工事に従事する者の技術上の指導監督
  • 給水装置工事に係る給水装置の構造及び材質が水道法第16条の規定に基づく政令で定める基準適合している事の確認
  • その他国土交通省令で定める職務(水道法第25条の4の3項)
  • 水道事業者との給水装置工事に関する連絡調整

など

つまり、水道法の基準に基づいて、給水装置を適切な状態に維持・管理するのが給水装置工事主任技術者の仕事ということです。そのため、給水装置工事主任技術者は工事計画の作成から工事での指揮監視、点検作業など多くの業務に従事します。

責任感が伴う仕事であるとともに、給水装置を正しく維持・管理するにあたって非常に重要性の高い仕事であることが特徴です。

必要な職種や業界

給水装置工事主任技術者の資格が役立つ業界・職種は以下のとおりです。

  • メンテナンスエンジニア
  • 給水管工事
  • 施工管理業界

メンテナンスエンジニア

まず、給水装置の点検修理・新規設置に従事するメンテナンスエンジニアとして働く際、給水装置工事主任技術者の資格が必要です。無資格者と比較すると、経験や知識で差が生じます。

給水管工事

また、給水管工事を請け負う会社では、給水装置工事主任技術者の資格が役立ちます。この場合、現場で工事を行い実務経験を積んだ後に試験を受験して取得する流れが一般的です。給水管以外にも給水設備全般の工事を請け負うこともあります。

施工管理業界

そして、施工管理業界にも給水装置工事主任技術者が役立ちます。給水装置工事主任技術者を取得することで、給水設備設置工事ができることの証明にもつながります。管工事施工管理技士とも相性がよく、現場の工事から現場の管理まで幅広い業務を請け負えるようになります。

取得メリット

給水装置工事主任技術者を取得するメリットは、主に以下のとおりです。

  • 給水設備工事が唯一認められている国家資格
  • キャリアアップにつながる
  • 資格手当を受け取れると年収アップにつながる

給水装置工事主任技術者は、給水設備工事が唯一認められている国家資格です。そのため、取得することで技術者としての付加価値がこれまでよりもアップします。キャリアアップにつながったり、転職で有利に働いたりするでしょう。

また、会社によっては資格手当が支給される場合があります。資格手当が支給される場合、特に働き方を変えずに年収を上げられるのがメリットです。手当の対象となる資格は会社ごとに異なるため、一度確認してみるとよいでしょう。

スキルアップのためにおすすめな資格

給水装置工事主任技術者装置と相性のよい資格を取得することで、自分自身のスキルアップにもつながります。以下の表は、給水装置工事主任技術者とあわせて取得したい資格をまとめたものです。

資格 概要
下水道排水設備工事責任技術者 排水設備の工事で必要となる資格。公益社団法人日本下水道協会によって実施される試験に合格すると資格を取得できる
管工事施工管理技士 給水・排水工事以外にも、空調設備・ガス配管工事に従事できる施工管理系の資格。第一次検定・第二次検定があり、両方に合格することで資格を取得できる
水道技術管理者 水道工事ではなく、安全な水を提供するための維持・管理において必要な資格。水道技術管理者資格取得講習会を受講することで資格を取得できる

相性のよい資格を取得することで、より自分の付加価値を高めることが可能です。転職などでも有利に働くため、積極的に挑戦してみてよいといえるでしょう。

給水装置工事主任技術者の試験内容

受験対策

ここからは、給水装置工事主任技術者の試験内容について解説していきます。試験科目や受験料金、試験地区などで必要な情報についてご確認ください。

試験科目

以下の表は、給水装置工事主任技術者の試験科目をまとめたものです。

公衆衛生概論
  • 消毒、逆流防止の重要性
  • 微量揮発性有機物の溶出による健康影響
  • 病原性大腸菌、原虫類の混入による感染症
  • 水質基準及び施行基準の概要
水道行政
  • 水道法(給水装置関係等)
  • 健康供給規程の位置
  • 指定給水装置工事事業者制度の意義
  • 指定給水装置工事事業者制度の内容
  • 指定給水装置工事事業者の責務
給水装置の概要
  • 給水管、給水用具の種類及び使用目的
  • 給水用具の故障と対策
給水装置の構造及び性能
  • 給水管、給水用具の種類及び使用目的
  • 給水用具の故障と対策
給水装置工事法
  • 給水管及び給水用具の性能基準、給水システム基準に関する知識
  • 給水管の呼び径等に対応した吐水口空間の算定方法
  • 各性能項目の適用対象給水用具に関する知識
給水装置施工管理法
  • 工程管理(最適な工程の選定)
  • 品質管理(給水装置工事における品質管理)
  • 安全管理(工事従事者の安全管理、安全作業の方法)
給水装置計画論
  • 計画の立案に当たって、調査・検討すべき事項
  • 給水装置の計画策定及び給水装置の図面の作成に関する知識
給水装置工事事務論
  • 給水装置工事主任技術者の役割
  • 指定給水装置工事事業者の任務
  • 建設業法、労働安全衛生法等関係法令に関する知識

表をみると、給水装置工事主任技術者は8つの試験科目から出題されることが分かります。それぞれで出題の内容が異なるため、試験日までに計画的な対策を取りましょう。

受験料金

給水装置工事主任技術者の受験料金は、21,300円(非課税)です。安くない受験料金なので、一発合格できるよう十分に対策することが大切です。

試験地区

給水装置工事主任技術者の試験地区は、以下のとおりです。

  • 北海道
  • 東北
  • 関東
  • 中部
  • 関西
  • 中国・四国
  • 九州
  • 沖縄

試験は全国で開催されているのが特徴です。地区ごとに試験会場が設けられているため、事前に試験会場・入場時刻・交通機関などをチェックし、遅れずに会場まで足を運ぶことが大切です。

給水装置工事主任技術者の受験資格

ポイント

給水装置工事主任技術者には受験資格が設けられているため、誰でも受験できる資格ではありません。具体的には、「給水装置工事に関して3年以上の実務の経験を有すること」とされています。

また、実務経験に該当するのは以下のような業務です。

  • 給水装置の工事計画を立案する
  • 給水装置工事の現場における監督業務
  • その他給水装置工事の施工計画・調整
  • 給水管の配管、給水用具の設置など給水装置工事の施工・実務

工事現場に給水用具を搬送したり単純な雑務だけをこなしたりといった業務は実務経験に含まれないため注意しましょう。

給水装置工事主任技術者の更新とは

注意点

令和元年10月1日より改正水道法が施工されたことで、給水装置工事主任技術者には5年ごとの更新制度が導入されました。更新に伴って、選任される給水装置工事主任技術者に対し、最新の技術や制度を学ぶための研修に参加しているかなどの確認が、水道事業者から行われます。

また、給水装置工事主任技術者の更新制度が導入されたことで、主任技術者証の有効期限も5年間に変更されました。主任技術者証の有効期限なので、給水工事主任技術者の資格が失効するわけではありませんが、5年ごとに更新することを覚えておきましょう。

CIC日本建設情報センターのWeb(オンライン)講座

パソコンとペン

CIC日本建設情報センターでは、給水装置工事主任技術者のWeb(オンライン)講座を提供しております。受験者がモチベーションを維持しつつ、効率的に学習を進められるのが特徴です。

ここからは、CIC日本建設情報センターのWeb(オンライン)講座について詳しく解説します。

3種類のコースが用意されている

CIC日本建設情報センターの給水装置工事主任技術者講座では、3種類のコースが用意されています。Web講座・DVD講座・通学講座から自分に適した方法で受講可能です。

なかでも、Web(オンライン)講座は約11時間の動画講義で構成されています。専門講師による動画講義で必要なポイントを分かりやすくまとめられているのが特徴です。

動画講義なので自由に視聴できる

Web(オンライン)講座は動画講義なので、視聴スタイルが自由です。巻き戻しや一時停止などが自由にできることから、自分の理解力に合わせて学習を進められます。

「重要そうなポイントだからノートにまとめながら勉強したい」「解けなかった問題を解けるようになるために解説を聞き込みたい」など時には複数回聞きながら理解を深めたい場面もあるでしょう。Web(オンライン)講座であれば、このような勉強スタイルも実現しやすいのが魅力といえます。

オリジナル模擬試験がある

CIC日本建設情報センターでは、オリジナル模擬試験を取り揃えています。模擬試験によって実力と課題の把握が可能です。

例えば、過去問題を何度も解いていると自分の理解力とは別に解答だけ分かってしまう状態が想定されます。「自分の本当の実力がどの程度か知りたい」「本番に近い状態で試験を解いて合格できそうか知りたい」という場合に模擬試験がおすすめです。

CIC日本建設情報センターのWeb(オンライン)講座では、模擬試験まで可能なので、より効率的に給水装置工事主任技術者の合格を目指せます。

まとめ

蛇口

この記事では、給水装置工事主任技術者の概要から試験内容まで解説しました。

給水装置工事主任技術者とは、給水装置の設置から撤去、変更などのさまざまな業務に従事できる国家資格です。

試験は8科目で構成されており、各科目で出題内容が異なります。試験は全国で開催されているため、お住まいの地域の近くで実施されている会場をチェックしてみましょう。

CIC日本建設情報センターでは、給水装置工事主任技術者のWeb(オンライン)講座を提供しております。受験者がモチベーションを維持しつつ、効率的に学習を進められる内容となっておりますので、ぜひ受講をご検討ください。


CIC給水装置工事主任技術者

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