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【2024年最新】衛生管理者とは?資格の概要から受験資格まで徹底解説!

公開日:2024年6月3日 更新日:2024年6月3日

【2024年最新】衛生管理者とは?資格の概要から受験資格まで徹底解説!

衛生管理者は専門的知識が必要な国家資格であり、労働安全衛生法で規定されている必置資格(ひっちしかく)です。

年齢や性別に関係なく受験可能で、比較的合格率の高い資格です。また、常時50人以上の労働者が働く事業場では、必ず1人以上の衛生管理者を配置するよう法律で定められているため、企業からの需要も高い人気資格です。

今回は衛生管理者の種類や仕事内容、試験の概要などを解説します。


CIC衛生管理者




目次

衛生管理者とは

懐中電灯で調べる男性

衛生管理者とは、業務を起因として発症する体調不良・職業性疾病・業務中の死亡事故などを防ぐために、専門家として作業環境の管理や作業管理、健康管理に関係する業務に従事するための国家資格です。

衛生管理者の具体的な内容

衛生管理をチェックする女性

衛生管理者の種類や業務内容など、具体的な資格の内容についてはどのようになっているのでしょうか。ここからは、衛生管理者の資格の中身についてより詳しく見ていきましょう。

衛生管理者の種類

衛生管理者は、すべての業種の事業場において衛生管理者となることができる、第一種衛生管理者免許があります。さらに、有害業務と関連の少ない情報通信業・金融・保険業、卸売・小売業など一定の業種の事業場においてのみ衛生管理者となれる、第二種衛生管理者の2種類があります。

さらに、いったん、第二種衛生管理者の資格を取得し、第一種衛生管理者の一部の試験に合格すれば、第一種衛生管理者の資格も所有可能です。

衛生管理者の業務内容

衛生管理者が果たすべき役割は以下になります。

  1. 労働者の危険又は健康障害を防止するための措置に関すること。
  2. 労働者の安全又は衛生のための教育の実施に関すること。
  3. 健康診断の実施その他の健康の保持増進のための措置に関すること。
  4. 労働災害の原因の調査及び再発防止対策に関すること。

また、衛生管理者は少なくとも毎週1回は作業場等を巡視し、設備や作業方法、又は衛生状態に有害のおそれがあるときは、直ちに、労働者の健康障害を防止するため必要な措置を講じなければいけません。

衛生管理者の選任の条件と人数

労働者が50人以上いる事業場では、必ず1人以上の衛生管理者を選任しなければなりません。上記の労働者は正社員・派遣社員・アルバイト・契約社員なども含まれます。あくまで事業場ごとの選任義務であり、同一企業内でも支店や店舗ごとの労働者数に応じ、必要な衛生管理者の人数を配置しなければなりません。

事業場で働く労働者の人数が多くなるにつれ、衛生管理者の選任数は増えます。仮に、衛生管理者を配置しなかった場合は、労働安全衛生法120条に基づき、50万円以下の罰金が科せられるケースがあります。

事業場の規模(常時使用する労働者数) 衛生管理者の数
50人以上200人以下 1人
200人を超え500人以下 2人
500人を超え1,000人以下 3人
1,000人を超え2,000人以下 4人
2,000人を超え3,000人以下 5人
3,000人を超える場合 6人

衛生管理者になるには

衛生管理者になるには、第一種衛生管理者試験に合格するか、または、第二種衛生管理者試験に合格しなければなりません。次章で、衛生管理者の受験資格などについて詳しく紹介します。

衛生管理者の受験について

紙に記載する男性

衛生管理者の受験資格は、学歴と実務経験です。その両方をクリアしていなければ、衛生管理者試験の受験はできません。そのため、受験を申し込む際に、卒業証明書の写しや勤務している事業者証明書など、受験資格の証明が可能な書類の添付が必要です。以下で、衛生管理の受験資格の詳細を紹介します。

衛生管理者の受験資格

衛生管理者の受験資格は、第一種及び第二種衛生管理者試験ともに共通で、主な受験資格として3つの条件があります。そのなかのいずれかを満たしていれば受験可能です。

具体的な学歴については以下を参考にしてください。

  • 学校教育法による大学又は高等専門学校(専修学校・各種学校等除く)を卒業した者で、その後1年以上労働衛生の実務に従事した経験があること
  • 省庁大学校(防衛大学校・防衛医科大学校・水産大学校・海上保安大学校・気象大学校等)を卒業した者で、その後1年以上労働衛生の実務に従事した経験があること
  • 学校教育法による高等学校又は中高一貫教育学校を卒業した者で、その後3年以上労働衛生の実務に従事した経験があること
  • 高等学校卒業程度認定試験に合格した者で、その後3年以上労働衛生の実務に従事した経験があること
  • 10年以上の労働衛生の実務に従事した経験があること

なお、第二種衛生管理者免許を所有する者が、第一種衛生管理者試験を受験する場合は、一部の科目が免除されます。

実務経験証明書

実務経験を証明する事業者証明書は、衛生管理者試験を受験する者が所属する企業の社長・支店長・工場長など事業場の代表者か、人事部長や総務部長など業務履歴を管理する部門長の職名の下で作成する必要があります。あくまで受験希望者が個人で作成することはできません

また、労働衛生の実務と認められる業務は、以下の通りです。

  1. 健康診断実施に必要な事項又は結果の処理の業務
  2. 作業環境の測定等作業環境の衛生上の調査の業務
  3. 作業条件、施設等の衛生上の改善の業務
  4. 労働衛生保護具、救急用具等の点検及び整備の業務
  5. 衛生教育の企画、実施等に関する業務
  6. 労働衛生統計の作成に関する業務
  7. 看護師又は准看護師の業務
  8. 労働衛生関係の作業主任者としての職務
  9. 労働衛生関係の試験研究機関における労働衛生関係の試験研究に従事
  10. 自衛隊の衛生担当者、衛生隊員の業務
  11. 保健衛生に関する業務
  12. 保健所職員のうち、試験研究に従事する者等の業務
  13. 建築物環境衛生管理技術者の業務

衛生管理者の免許の更新は不要

衛生管理者の資格は、現在のところ、いったん合格すれば更新する必要はありません。どちらの資格にも有効期限は設定されておらず、一度取得することで生涯有効な資格になるのです。

衛生管理者試験の受験費用

衛生管理者試験の受験手数料は、第一種衛生管理者・第二種衛生管理者に違いはなく、ともに非課税で8,800円です。受験料の払い込みは、受験申請書と共にある払込用紙を使用しましょう。

衛生管理者試験の出題範囲

指差しをする女性

受験区分 試験科目 配 点 試験時間
第一種衛生管理者 労働衛生 17問150点 13:30~16:30 3時間

科目免除者は13:30~15:45 2時間15分

関係法令 17問150点
労働生理 10問100点
特例第一種衛生管理者 労働衛生(有害業務に係るものに限る。) 10問80点 13:30~15:30 2時間
関係法令(有害業務に係るものに限る。) 10問80点
第二種衛生管理者 労働衛生(有害業務に係るものを除く。) 10問100点 13:30~16:30 3時間

科目免除者は13:30~15:45 2時間15分

関係法令(有害業務に係るものを除く。) 10問100点
労働生理 10問100点

なお、特例第一種衛生管理者免許試験は、第二種衛生管理者免許を受けた者が、第一種衛生管理者免許試験を受験する場合で、一部試験が免除されます。

衛生管理者試験の合格率

 

試験区分 受験者数(人) 合格者数(人) 合格率(%)
第一種衛生管理者 68,066 31,207 45.8
第二種衛生管理者 35,199 18,089 51.4

(令和4年度実績)

衛生管理者試験に合格するためには、各科目の得点が4割以上で、さらに、全科目の総合得点が6割以上なければ不合格になります。合格率は第一種と第二種で異なり、令和4年度(2022年度)の実績では、第一種衛生管理者が45.8%第二種衛生管理者が51.4%で、第二種の合格率がやや高めです。

衛生管理者の受験機関は、公益財団法人安全衛生技術試験協会が行い、全国7ブロックの安全衛生技術センターで、毎月1回~3回試験が実施されます。

衛生管理者の資格のメリット

メリット

衛生管理者は一定規模以上の事業場には配置する義務があるため、企業からの需要も人気も高い資格の一つといえます。そのような衛生管理者の資格を取得するメリットについて紹介します。

性別や年齢に関係なくできる

衛生管理者試験は、基本、学歴と実務経験があれば受験可能です。そのため、性別や年齢に関係なく受験可能で、試験に合格すれば誰でも衛生管理者になれるのです。定年後の再雇用を目指す高齢者にもおすすめで、資格に有効期限もなく、更新手続きなども必要ないだけに、一生役立つ資格なのです。

資格手当がもらえることも

企業によっては衛生管理者に手当が出るケースもあります。国家資格だけに、衛生管理者資格を取得することで、自身の企業内でのキャリアアップと収入アップが同時に叶えられることもあるのです。

衛生管理者合格の秘訣

勉強をする女性

衛生管理者の試験に合格するため、すべて独学で勉強することもできます。ただし、労働衛生法や関係法令など、広範囲な勉強が必要になります。一般的に法律は絶対に覚えなければならない部分と、現在はあまり有効に機能していない部分もあり、重要ポイントなどを効率よく覚えることが大切です。

また個人差はありますが、一般的に衛生管理者試験の合格レベルの知識を身に付けるため必要となる勉強期間の目安は約3か月ほどで、勉強時間にすると50時間~100時間程度かかるとされています。試験は5択式のマークシート方式です。記入枠のズレなど気を付けて受験しましょう。

以下で、衛生管理者試験の具体的な勉強方法を紹介します。自分に最適な方法を選びましょう。

自分に合ったテキスト・問題集を選ぶ

衛生管理者の試験勉強では自分に合ったテキストや問題集を選ぶことが重要です。どうしても教材は、人によって合う合わないがあるため、自分で手に取りよく見て選びましょう。また、出題傾向は年々変わっていくため、教材をを購入する際は、可能な限り最新版を選択することも大切です。

テキストと問題集を繰り返し勉強する

繰り返しテキストを読みましょう。テキストの文言が頭の中に入るまで繰り返し読むことが重要です。同じように問題集も何度もチャレンジし、問題を解くことも必要です。テキストも問題集も繰り返して読み、解くことで知識が身につくのです。問題の解答が自分で説明できるようになるまで繰り返し読み解きましょう。

衛生管理者試験の過去問に挑戦する

テキストや問題集を履修した後は、実際に衛生管理者試験に出題された過去問にトライしましょう。過去問を解くことで出題傾向が把握でき、そこで間違えた問題をピックアップして、自分の弱点を把握し、理解できるように集中して復習しましょう。

衛生管理者試験の講習に参加する

衛生管理者試験の講習に参加するのもおすすめです。衛生管理者試験のスペシャリストである講師から、直接指導を受けられるため、試験に合格するための傾向や対策から、最新情報に試験のトレンドも把握しやすくなるのです。

通信講座を活用する

多忙な社会人は、長い時間を割いて講習を受けられない方が多いはずです。そこで、おすすめが通信講座を活用する勉強方法です。基本的に、通信講座は自分の予定に合わせた時間割で受講できます。また、講師陣は衛生管理者講座に習熟した、経験豊富な選りすぐりの講師です。さまざまなテキストなども用意されていて、衛生管理者試験を初めて勉強する場合でも安心できるのです。

実績がある講座を選ぶ

衛生管理者試験に合格するには、各科目40%以上を正解し、さらに、全科目の合計が60%以上の正答が必要です。大雑把にいえば、40%は間違っても合格できるのです。それだけに、衛生管理者試験に優れたノウハウを備えた対策講座を受講することがおすすめになります。

CIC日本建設情報センターの対策講座では、長年にわたって衛生管理者試験の出題傾向を分析し、覚えるべき重点ポイントを的確に指示し、効率的に学習することが可能です。あくまで衛生管理者の合格点を取ることに的を絞っているため、費用も安く済みます。優れたノウハウが凝縮された講座を受講することで、時間も費用も大幅に削減することが可能です。

まとめ

スキルアップ

衛生管理者は汎用性のある資格です。そのため転職する際にも資格の欄に記入でき、転職時に有利に働きます。

衛生管理者の専任義務は、一定規模以上の事業所では、どのような業種にも必要となるため、さまざまな企業からのニーズが高い資格です。安易に取得できる資格ではありませんが、効率的な勉強方法で取得できます。衛生管理者の資格を取得しましょう。


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