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アーク溶接の専門家に!金属アーク溶接等作業主任者限定技能講習を徹底解説

公開日:2024年7月22日 更新日:2024年7月22日

アーク溶接の専門家に!金属アーク溶接等作業主任者限定技能講習を徹底解説

令和6年1月から、金属アーク溶接等作業主任者限定技能講習が新しく設定されました。これは金属アーク溶接作業をおこなう人たちの健康を守るため、非常に大切な講習です。技能講習を受けることで、現場の作業主任者として働けるようになります。

金属アーク溶接は保護具のつけ方を間違えたり、環境整備が不十分であったりすると、健康被害を起こす可能性があります。専門的な知識を身に着け、安心して作業ができる環境を作りましょう。


CIC金属アーク溶接等作業主任者限定技能講習




目次

金属アーク溶接等作業主任者限定技能講習はなぜ必要なのか

金属アーク溶接等作業主任者限定技能講習

アーク溶接作業やアークによる溶断をおこなう時には、作業員の中から作業主任者を選び、作業主任者が作業の指揮や指導をしなければいけません。

これまでは「特化作業主任者講習」を受けた人の中から作業主任者を選ぶことになっていました。しかし令和6年1月からは、新しく作られた「金属アーク溶接等作業主任者限定技能講習」を修了した人から作業主任者を選ぶことも可能になりました。

金属アーク溶接等作業主任者限定技能講習は、金属アーク溶接などの業務に限定した技能講習です。この講習内容は「特化作業主任者講習」でも学びます。そのため、すでに特化作業主任者講習を修了している方は、金属アーク溶接等作業主任者限定技能講習を受ける必要がありません。

金属アーク溶接が健康に与える影響

金属アーク溶接などの業務をしている時には、溶けた金属が空気中に飛び散り、目に見えない小さな粒となって空気中をただよっていることがあります。これは溶接ヒュームと呼ばれるものです。

白い煙のように見える溶接ヒュームの中には、有害な物質が多く含まれており、直接吸い込んでしまうと有害な物質が体の中に溜まってしまい健康被害につながる可能性があります。溶接ヒュームを吸い込むことで起こる被害や有害性には、次のようなものがあります。

  • 咳や発熱などを引き起こす金属ヒューム熱や溶接工肺
  • 肺ガン・腎ガン・膀胱ガンなどの病気
  • パーキンソン症候群などのマンガンによる神経障害

金属ヒューム熱は、ヒュームを吸い込んだ数時間後にインフルエンザのような症状を引き起こす健康被害です。ガンはヒュームを吸い込んだあと、長い時間がたってから発症します。このように、金属アーク溶接をおこなっていると、長期的・短期的に健康被害を起こす可能性があります。健康被害を起こさないためには、適切な保護具を身に着け、作業環境を整えることが大切です。

金属アーク溶接作業主任者の役割

金属アーク溶接作業主任者は、作業員の健康や安全を守るために次のような仕事をおこないます。

  • 作業者が空気中に含まれる金属の粒を吸い込まないように、正しい作業方法を指導する
  • 全体の換気装置や健康被害を予防するための装置を、最低でも1か月に1回は点検する
  • 保護具を正しく使えているか監視する

また、金属アーク溶接作業をおこなう現場にはさまざまな決まり事があります。それを率先して守り、指導していく立場にあるのが作業主任者です。守るべき決まり事には次のようなものがあります。

  • 金属アーク溶接などの作業をする人は、金属アーク溶接等特別教育を受ける
  • 屋内・屋外どちらの作業場であっても、作業をする時には防じんマスクを使用する
  • 常に屋内で作業する場合には、個人サンプリングによって作業環境を測定する
  • 作業環境の測定結果から、適切な呼吸用保護具を選ぶ
  • 呼吸用保護具のフィットテストを1年に1回は実施する

これらの決まり事を守り、安全な作業環境を維持していきましょう

金属アーク溶接等作業主任者限定技能講習の内容

金属アーク溶接等作業主任者限定技能講習の内容

金属アーク溶接等作業主任者限定技能講習は、労働安全衛生法によって講習内容が決められています。具体的な講習内容や修了試験については次の通りです。

金属アーク溶接等作業主任者限定技能講習のカリキュラム

それぞれの科目について、決められた時間分の講習を受けます。

  • 作業環境の改善方法に関する知識(2時間)
  • 保護具に関する知識(2時間)
  • 健康障害およびその予防借置に関する知識(1時間)
  • 関係法令(1時間)

カリキュラム自体は特化作業主任者講習と同じです。しかし学習範囲は、金属アーク溶接に関わる部分のみとなっています。

金属アーク溶接等作業主任者限定技能講習の修了試験

講習がすべて終わり、修了試験に合格することで、終了証が発行されます。修了試験の各科目の配点については次の通りです。

  • 健康障害およびその予防措置に関する知識 20点
  • 保護具に関する知識 30点
  • 作業環境の改善方法に関する知識 30点
  • 関係法令 20点

修了試験は、次の2つの条件を同時に満たすことで合格となります。

  • 修了試験全体の合計得点が60点以上
  • 各科目の得点がそれぞれ配点の40%以上

「各科目の得点がそれぞれ配点の40%以上」の具体的な点数は次の通りです。

  • 健康障害およびその予防措置に関する知識 8点以上
  • 保護具に関する知識 12点以上
  • 作業環境の改善方法に関する知識 12点以上
  • 関係法令 8点以上

それぞれの科目において、どれかひとつでも上記の点数を下回る場合、合計得点が60点以上であったとしても不合格になってしまいます。まんべんなく点数を取れるようにしましょう。

金属アーク溶接等作業主任者限定技能講習の受講資格等

受講資格等

金属アーク溶接等作業主任者限定技能講習において、特別な受講資格はありません。しかし18歳未満は金属アーク溶接などの業務に就けないため、受講資格を18歳以上としているところが一般的です

ただし、公的機関が実施している金属アーク溶接等作業主任者限定技能講習では、18歳未満の受講を認めている場合があります。

金属アーク溶接等の作業主任者は、作業環境が屋内や屋外関係なく必ず選任しなければなりません。たとえば建設業などでは、1人で溶接作業をおこなうこともあるでしょう。そのような場合には、作業者本人が作業主任者になる必要があります。たとえ作業者が1人であっても、技能講習を受け、作業主任者として作業場に氏名と職務を掲示するようにしてください。

外国人労働者について

外国人労働者については、厚生労働省の通達により、日本語を理解する能力が求められています。作業員同士の意思疎通ができ、安全に作業をおこなうための決まりです。そのため、日本語の理解力が低く、日本語での読み書きや会話ができない場合には、金属アーク溶接等作業主任者限定技能講習を受講できない可能性があります。

たとえ受講したとしても、講義内容を十分に理解できていないと判断された場合や、日本語がわからないにもかかわらず不正な方法で終了証を受け取った場合には、終了証が取り消されることもあります。外国人労働者の方は事業主と相談したうえで、事業主の責任のもと受講するようにしましょう。

まとめ

金属アーク溶接等作業主任者限定技能講習のまとめ

金属アーク溶接等作業主任者限定技能講習は、金属アーク溶接などをおこなう作業者の健康や安全を守るために大切な講習です。不適切な作業環境では、健康被害を引き起こす可能性があるからです。

作業主任者は適切な作業をおこなうため、指導や監視をする役割があります。たとえ作業員が自分1人だけであったとしても、作業主任者を置くことは必要です。技能講習を受講し、適切な環境を整えましょう。


CIC金属アーク溶接等作業主任者限定技能講習

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