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刈払機に資格は必要?刈払機の操作に関する資格をご紹介
公開日:2024年9月20日 更新日:2024年9月20日
刈払機に資格は必要?刈払機の操作に関する資格をご紹介
草が生い茂っている現場では、草刈りのために刈払機を使うことがあります。刈払機は資格が必要なのでしょうか?
この記事では刈払機がどのような機械か、また操作に関する資格を紹介します。さらに刈払機の安全教育に関してのよくある質問もまとめました。刈払機の知識を深めましょう。
目次
刈払機とは
草刈りに利用する刈払機には種類があります。ここでは、どのような刈払機があるのか説明しましょう。刈払機の種類を知っておくと、利用する際にも役立つはずです。
刈払機は3種類ある
刈払機は、外観の構造により以下の3つに分類されます。
- Uハンドル肩掛け式
- ツーグリップ肩掛け式
- 背負い式
これらの中で一番よく使われるのはエンジン、メインパイプ、刈刃で構成されているUハンドル肩掛け式です。このタイプの刈払機を操作する際は、メインパイプに固定されたUハンドルを握りながら左右に動かします。そして、ハンドルに付けられているスロットルレバーを操作し、エンジンの回転を調整します。
その際に危険なのは刈刃の回転です。かなり高速で回転するので、作業中の事故の原因になることが多いです。事故回避のために、草を刈る際は右から左に振るのみにし、右に戻る時はエンジンを止めましょう。このようにすることで、高速回転している刃が右側にある固めの草木に触れた時の跳ね返りを防げます。作業中は危険性を念頭に置いて、利用するようにしましょう。
刈払機の操作資格は必要?
刈払機を操作する際には労働安全衛生法に規定があり「刈払機取扱作業者安全衛生教育」を受けることになっています。操作に必要な資格ではありませんが安全に作業するために必要な資格になっていて、受講することで作業資格が得られます。刈払機取扱作業者安全衛生教育の内容や受講方法について詳しく説明しましょう。
刈払機を扱う仕事に従事する予定の方、刈払機を扱う仕事に就きたいと思っている方は参考にしてください。
労働安全衛生法に規定がある
労働安全衛生法により、事業主は刈払機の業務にあたる従業員に対して刈払機取扱作業者向けの安全衛生教育を実施するように義務付けられています。この講習は外部機関に代行も可能です。
安全衛生教育が導入された背景には、刈払機の危険性を認識して扱わないとケガや事故につながる懸念があるからです。ここに消費者庁で注意喚起されている刈払機の危険性を明記しておきますので、刈払機を取り扱う際にお役立てください。
- ヘルメット、保護メガネや防振手袋など、保護具を必ず装着する
- 作業前に機器の点検を行う
- 異物を除去して半径16m以内に人がいないことを確認する
- 周囲の障害物などにぶつかって刈刃が跳ねるので注意する
- 刈刃に詰まった異物の除去は機器を止めてから行う
- 周囲の人は作業者の状況を確認する
安全衛生教育では学科や実技があり、刈払機の正しい扱い方が学習できるシステムになっています。この講習を受ければ、刈払機の取り扱い資格を取得できると考えても良いでしょう。
刈払機取扱作業者安全衛生教育が実施されている
刈払機取扱作業者安全衛生教育は、日本各地で実施されています。従業員に資格を取得してもらいたいと考える事業主の方は、インターネットなどで刈払機取扱作業者安全衛生教育を扱っているサイトを探してみてください。
受講するにあたっての条件はとくにありませんので、刈払機取扱作業者や今後作業したいと思う人ならば、だれでも受講可能です。受講料や講習日程は行っている機関により異なりため、ホームページなどを注意深くチェックする必要があります。また、オンラインでの受講を行っているところも存在するので、オンライン受講を希望する場合は、合わせてチェックしましょう。
刈払機取扱作業者安全衛生教育の内容
刈払機取扱作業者安全衛生教育の内容は以下のとおりです。
科目 | 教育時間 |
---|---|
刈払機の知識 | 1時間 |
刈払機の作業知識 | 1時間 |
刈払機の点検・整備の知識 | 0.5時間 |
振動障害やその予防のための知識 | 2時間 |
関係法令等 | 0.5時間 |
実技に関しては以下のようになっています。
科目 | 教育時間 |
---|---|
刈払機の作業等 | 1時間 |
ここに記載されている教育時間は、休憩時間を含まない教育規定で定められた時間です。
そのため、実際に行われる受講時間とは異なります。
刈払機取扱作業者安全衛生教育の受講方法
刈払機取扱作業者安全衛生教育の受講方法を一例で説明します。
- 刈払機取扱作業者安全衛生教育を実施している機関や会社を探す
- 以下の項目をチェックする
- 受講日程
- 受講場所
- 受講料
- 手続きの方法
- オンライン受講は行っているか
- サイトの指示に従って受講を申し込む
定員いっぱいになり受講生を募集していなかったり、なんらかの理由で受講を中止している日程があったりします。
よく確認してから申し込むようにしてください。
刈払機の操作資格に関するよくある質問
刈払機の操作資格と同等と考えられる、刈払機取扱作業者安全衛生教育に関してよくある質問をまとめました。多くの人が疑問を抱くポイントなので、ご覧になって参考にしてください。
実技はありますか?
刈払機取扱作業者安全衛生教育では、刈払機の作業等に関する実技は1時間行います。刈払機取扱作業者安全衛生教育の実施機関によっては、実技の人数制限があるので、よく確認しておいた方が良いでしょう。
たとえば、出張講習を希望する場合は、一度の講習で20名以内となっているところもあります。
刈払機取扱作業者安全衛生教育を受けないと刈払機の作業はできませんか?
仕事として作業する場合は刈払機取扱作業者安全衛生教育を受けないと、作業はできません。刈払機の取り扱いは危険を要するため、国は事業者に対して、刈払機を取り扱う作業者に安全衛生教育を受講させることを求めています。そのため、刈払機取扱作業者安全衛生教育を受けることで作業資格を得ると考えても良いでしょう。
この安全衛生教育の対象は刈払機作業に従事して給料を得る作業者ですが、以下の目的で刈払機を扱う人が安全確保のために受講することも可能です。
- 農業
- 自営業
- ボランティア作業
- 自分の敷地内の除草作業
刈払機の歯が樹脂製であっても教育の対象になりますか?
安全衛生教育の対象になります。この教育の目的は、刈払機を使用する作業者の安全確保や刈払機取扱作業者の振動障害の防止です。刈払機の刃の形状は関係ありません。
自走式草刈機ハンマーナイフモアHR532を導入する際も安全教育は必要ですか?
平成12年2月16日に定められた「刈払機取扱作業者に対する安全衛生教育実施要領」には、どのような刈払機を対象にするか明確に記載されていません。
しかし、労働安全衛生規則第35条で、実施すべきとされている安全衛生教育には当てはまると考えられます。
以下は労働安全衛生規則第 35 条で実施すべきとされている労働安全衛生教育の内容です。
- 機械等、原材料等の危険性又は有害性及びこれらの取扱い方法
- 安全装置、有害物抑制装置又は保護具の性能及びこれらの取扱い方法
- 作業手順
- 作業開始時の点検
- 当該業務に携わることで発生するおそれのある疾病の原因及び予防
最寄りの労働局又は労働基準監督署にご確認ください。
まとめ
仕事として刈払機の作業を行うには刈払機取扱作業者安全衛生教育を受講するように定められています。したがって、事業主は刈払機の作業者に安全衛生教育を受けてもらう義務があります。
CICでも刈払機の安全衛生教育講座を取り扱っておりますので、ぜひともお申込みください。