
「衛生管理者能力向上教育(初任時)はWeb講座でも受講できるの?メリットを知りたい」とお考えの方はいるのではないでしょうか。
初任時の衛生管理者能力向上教育は、Web(オンライン)講座で受講可能です。受講者がペースを管理できるので、知識を身につけたりアップデートしたりしやすい方法といえます。
この記事では、初任時の衛生管理者能力向上教育のオンライン受講について詳しく解説します。ほかにも、初任時の衛生管理者能力向上教育のWeb講座を受講するメリットやデメリット、講座内容までご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

衛生管理者能力向上教育(初任時)のWeb(オンライン)講座の概要

まずは、初任時の衛生管理者能力向上教育のWeb講座の概要について詳しく解説します。講座の詳細やWeb講座を受講する流れとあわせてご確認ください。
衛生管理者能力向上教育(初任時)とは
初任時に受講する衛生管理者能力向上教育は、事業場の衛生管理者が業務に必要な知識を習得して正しく仕事に従事できるようにするための講習です。
労働安全衛生法第19条の2に基づいた能力向上教育で、新たに衛生管理者に選任された者が受講を推奨されています。また、約5年ごとに受講が推奨されているのは、衛生管理者能力向上教育(定期又は随時)です。
定期・随時実施される能力向上教育と初任時のものは異なるため、間違えないようご注意ください。
Web講座の受講登録と初期設定の手順
初任時に受講する衛生管理者能力向上教育をWeb(オンライン)講座で受講する場合、登録や初期設定の手順は、以下の通りです。
- 利用端末(パソコン・スマートフォン・タブレット)などから申し込む
- 支払い方法(クレジットカード・銀行振込など)を設定して支払いする
- 必要な資料・情報が届くのを待つ
- 受講登録と初期設定をおこなって受講を開始する
Web講座は、パソコンやスマートフォン、タブレットの端末を用いて学習します。そのため、初回ログイン時にはユーザー名やパスワードなどの設定が必要です。
衛生管理者能力向上教育(初任時)のWeb(オンライン)講座の内容紹介

続いて、初任時の衛生管理者能力向上教育がどのような内容で実施されるのか解説します。受講内容や受講対象者についてみていきましょう。
衛生管理者能力向上教育(初任時)の受講内容
以下の表は、初任時の衛生管理者能力向上教育の受講内容をまとめたものです。
講習科目 |
講習の内容 |
実施時間 |
安全衛生管理の進め方 |
・労働衛生管理体制における衛生管理者の役割
危険性又は有害性等の調査及びその結果に基づき講ずる措置
・事業場における安全衛生の水準の向上を図ることを目的として事業者が一連の過程を定めて行う自主的活動
・職場巡視
・健康障害発生原因の調査
・産業医等安全衛生管理者との連携
・法定の届出、報告書等の作成
・労働衛生統計等労働衛生関係基礎資料の作成及び活用
|
4.5時間 |
作業環境管理 |
・作業環境測定及び評価
・局所排気装置等労働衛生関係施設の点検
・一般作業環境の点検
|
1時間 |
作業管理 |
・作業標準の活用
・労働衛生保護具の適正使用及び保守管理
|
1時間 |
健康管理 |
・健康診断及び面接指導等の対象者の把握、実施結果の記録及び保存並びに実施結果に基づく事後措置等
・メンタルヘルス対策
・健康の保持増進の進め方
・救急処置
|
2.5時間 |
労働衛生教育 |
・教育の進め方 |
1時間 |
災害事例及び関係法令 |
・健康障害発生事例及びその防止対策
・労働衛生関係法令
|
2時間 |
合計 |
12時間 |
初任時の衛生管理者能力向上教育は、学科のみの講習で実技はありません。学科を通して、衛生管理者として必要な知識を学ぶ・アップデートさせるため、集中して取り組む必要があります。
ただし、具体的な受講時間は受講するWeb講座の機関によって異なります。事前に受講を考えているWeb講座の公式サイトをチェックしておきましょう。
衛生管理者能力向上教育(初任時)の受講対象者
初任時の衛生管理者能力向上教育の受講対象者となるのは、以下に該当する方です。
- 衛生管理者として業務に初めて従事する方
- すでに衛生管理者として従事されており、さらに業務の質を向上させたい方
初めて従事する方・すでに従事されている方がさらに業務の質向上を目指して受講するのが初任時の能力向上教育です。約5年ごとに受講が推奨されているのは、衛生管理者能力向上教育(定期又は随時)なので初任時のものとは異なります。
試験合格後、初めて受講する場合に推奨されているのが初任時の能力向上教育、その後に定期・随時受講するのは別の能力向上教育である点にご注意ください。
衛生管理者能力向上教育(初任時)のWeb(オンライン)講座のメリットと特徴

初任時に受講する衛生管理者能力向上教育のWeb講座には、以下のメリットがあります。
- 時間と場所に制限されない受講方法
- 受講者が進行ペースを管理できる
- 事業者側もメリットのある顔認証システム
それぞれのメリットについて詳しく解説します。
時間と場所に制限されない受講方法
初任時に受講する衛生管理者能力向上教育のWeb講座は、インターネット環境さえ整っていれば学習できる受講方法です。受講者の生活・仕事のスタイルに合わせて柔軟に受講できます。
例えば、社会人で中々まとまった時間を取れない場合でも、通勤時間や休憩時間などのすきま時間を上手く活用可能です。ただし、事業者側は労働時間外の受講者に対して受講を強制してはいけません。受講者とすり合わせしつつ、労働時間外の受講に対して時間外手当などを支給するなど柔軟な対応が求められます。
とはいえ、受講者の生活スタイルに合わせて受講を進められるのは大きなメリットといえるでしょう。
受講者が進行ペースを管理できる
Web講座は、受講者のペースで学習を管理できるのもメリットです。自分の実力や状況に合わせてペースを調節できます。
例えば、講習機関の講習に参加する場合、講師による解説を聞く形式となります。その際、聞き逃したり理解できなかったりしても、すぐに中断して何度も質問できません。一方、Web講座は動画講義で1対1形式なので、一度で理解できなかった部分でも一時停止や巻き戻しを自由にできます。
自分のペースで管理したり理解を深めたりしたい方にWeb講座は適しているでしょう。
事業者側もメリットのある顔認証システム
Web講座は、事業者側にもメリットがあります。講師の手配が不要であることに加え、顔認証システムを導入している機関であれば事業者側も安心です。
顔認証システムは、ログイン時や動画視聴時などに本人が席に座っているか確認するための本人確認システムです。本人が席を離れると動画が視聴できないため、修了すれば本人が席に座って学習したことの証明になります。
「Web講座を受講してもらいたいけど本人が画面の前に座って学習しているか分からない…」と不安に感じる事業者側でも安心して任せられるでしょう。
衛生管理者能力向上教育(初任時)のWeb(オンライン)講座のデメリット

メリットがある一方で、初任時に受講する衛生管理者能力向上教育のWeb講座のWeb(オンライン)講座には、以下のようなデメリット・注意点があります。
- 受講にはインターネット環境が必要
- モチベーションの維持が大切
デメリットまで把握することで、Web講座の受講が自分に適しているか判断しやすくなります。失敗のリスクを抑えるため、それぞれのデメリット・注意点をみていきましょう。
受講にはインターネット環境が必要
Web講座は、受講者のスタイルに合わせて学習を進められる一方で、インターネット環境が必要です。インターネット環境が整っていなければ、快適な視聴はできません。
また、動画は画像などと違って大きな通信容量がかかります。モバイル通信で視聴する場合、速度制限にかからないか注意しておきましょう。Wi-Fiを接続できる環境であれば、特に問題ありません。
一度、Web講座を快適に受講できるインターネット環境が整っているか確認しておくことをおすすめします。
モチベーションの維持が大切
Web講座は、受講者がモチベーションを継続・維持させる必要があります。モチベーションを維持できなければ、受講が後回しになって修了まで長い期間かかる可能性があるでしょう。
モチベーションを維持するためのポイントは、あらかじめスケジュールを決めておくことです。Web講座の講義時間は機関の公式サイトで確認できるため、受講後どのように学習するのか計画を立てておきましょう。
ただし、無理なスケジュールを立ててもモチベーションを最後まで維持できません。無理のない範囲で計画を立てて、集中して学習に取り組むことが大切です。
CIC日本建設情報センターのWeb(オンライン)講座

CIC日本建設情報センターでも、初任時の衛生管理者能力向上教育のWeb講座を用意しております。受講までの手順は、以下のとおりです。
- CIC日本建設情報センターのWeb講座に申し込む
- 入金確認後、メールでログイン情報が送付される
- 受講(視聴)が開始する
- 受講完了後、申し込みの際に自分が選択した修了証を受け取る
CIC日本建設情報センターでは、PDF版とカード版の2種類の発行形式に対応しています。PDF版は、Web講座終了後すぐにダウンロードできるのがメリットです。一方でカード版は携帯しやすいため、現場で修了証をすぐに提示できます。
どちらもメリットがある発行方法なので、自分に適したタイプの修了証を選択しましょう。
まとめ

この記事では、初任時の衛生管理者能力向上教育のWeb講座について詳しく解説しました。
初任時の衛生管理者能力向上教育講習は、学科講習のみで合計12時間の内容となります。6つの講習科目から構成されており、それぞれで実践向けの役立つ知識を学べるので集中して取り組みましょう。
CIC日本建設情報センターでは、初任時の衛生管理者能力向上教育のWeb講座を用意しております。モチベーションを維持しながら効率的に学習を進められる内容ですので、ぜひ受講をご検討ください。
