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外国人従業員も!「フルハーネス型墜落制止用器具」特別教育の重要性【英語・ベトナム語・インドネシア語字幕】
公開日:2025年3月12日 更新日:2025年3月12日
外国人従業員も!「フルハーネス型墜落制止用器具」特別教育の重要性【英語・ベトナム語・インドネシア語字幕】
落下の危険性がある作業を行う場合、とくに危険性の高い作業を行う場合には、事前にフルハーネス型墜落制止用器具の特別教育を受けることが義務付けられています。
必要な特別教育を行わなかった場合、事業者は6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金が課せられる可能性があります。
特別教育の受講は日本人労働者であっても外国人労働者であっても変わりません。
特別教育を正しく受講し、安全な労働環境づくりに努めてください。
目次
外国人労働者にも特別教育は必要
現在、外国人労働者の数は増加の一途をたどっています。
危険な作業が伴う現場で外国人労働者を受け入れた場合には、日本人労働者と同じように特別教育を受けてもらわなくてはいけません。
たとえばフルハーネス型墜落制止用器具の特別教育もそのひとつです。
「フルハーネス型墜落制止用器具」特別教育の必要性
フルハーネス型墜落制止用器具の特別教育は、以下の条件で作業を行う場合に受けなければならない特別教育です。
- 高さが2m以上の作業床(足場の作業床、機械の点検台等)
- 手すりや囲い等を設けることが困難な場所でフルハーネス型安全帯を使用して行う作業
原則としてフルハーネス型の墜落制止用器具を使用することとされていますが、高さ6.75m以下の場合には胴ベルト型(一本つり)も使用できます。
安全に作業を行うため、事業者は、労働者に対して特別教育をおこなうことが義務づけられています。
フルハーネス型墜落制止用器具の特別教育では次のような学習を行います。
- 作業に関する知識
- 墜落制止用器具に関する知識
- 労働災害の防止に関する知識
- 関係法令
受講の必要性は外国人労働者であっても変わらない
たとえ日本国籍を持っていない従業員であったとしても、危険な作業を行う時には特別教育を受けなくてはいけません。
グローバル化が進み、日本国内では外国人労働者が年々増えています。
外国人労働者の増加にともない、外国人労働者の労働災害も増えている傾向があります。労働者の安全を守るためには、「言葉の問題がある」などの理由で特別教育を行わないというわけにはいきません。
また、厚生労働省は「外国人労働者の雇用管理の改善等に関して事業主が適切に対処するための指針」を発表しています。外国人労働者の雇用管理の改善などを事業主に求める指針です。
これにより事業主は、外国人労働者が安全に働けるよう、環境を整備していく必要があります。
そのため事業主は、外国人労働者が特別教育の内容を正しく理解し、保護具の使用方法などが確実に理解されるように努めなければいけません。
さらに、労働災害防止のための指示を理解できるよう、日頃から労働現場で必要とされる日本語や、基本的な合図などを教えることが求められています。
特別教育の実施など、労働者の安全管理は事業主の務めです。
外国人労働者が「フルハーネス型墜落制止用器具」特別教育を受けるには
外国人労働者がフルハーネス型墜落制止用器具の特別教育を受けるためには、次の2つの方法があります。
- 日本語による特別教育を受ける
- 外国人向けの字幕付き講座を受ける
それぞれ詳しく見ていきましょう。
日本人労働者と同等程度の日本語理解能力がある場合
読み・書き・会話など、日常生活で困らない程度に日本語を理解している場合には、日本人向けに作られた通常の特別教育を受講できます。
ただし特別教育には、日常で使われる日本語だけでなく、専門的な単語や技術的な内容が含まれます。それらを正しく理解できるかどうかに注意が必要です。
受講する外国人労働者が内容を正しく理解できる能力を持っているかの判断は、事業主の責任のもとで行います。事業主の判断で日本語の理解に難があると感じる場合には、通常の特別教育は受講できません。
また特別教育の講習現場には通訳を同伴させられない事も多いため、外国人労働者本人がすべて自分で見聞きし、理解する必要があります。
日本語の理解力に不安がある場合には、外国人向けの講座を選択すると良いでしょう。
日本語理解能力が乏しい場合は外国人向け講座を
特別教育には外国語で受講できるものもあります。
CICのフルハーネス型墜落制止用器具特別教育では、英語・ベトナム語・インドネシア語字幕付き講座を開講します。
日本語だけでは内容の理解に不安の残る外国人労働者であっても、字幕付きの講座を選択することで、専門的な内容であっても理解しやすくなります。
英語・ベトナム語・インドネシア語を母国語とする外国人労働者だけでなく、その他の言語を母国語とする労働者であっても、英語と日本語を合わせる事により理解が深まる可能性が高くなります。
ただし、日本語の講座に外国語の字幕が付く講座であるため、最低限の日本語の理解は必要です。
外国人労働者がフルハーネス型墜落制止用器具の特別教育を受ける際の注意点
外国人労働者がフルハーネス型墜落制止用器具の特別教育を受ける際には、日本人労働者とは違った注意点があるため注意してください。
正しく理解できていないと判断された場合修了証が交付されない
特別教育の内容を正しく理解できていないと判断された場合には、たとえ講義を受けたとしても修了証が交付されない可能性があります。
日本語での講座の場合は、他の日本人労働者と同じ程度の日本語理解能力を持っている事が受講の前提です。
また外国人向けの講座であっても、日本語の理解がまったくできない場合には、特別教育の内容を正しく理解できたとは言えません。
実際の労働現場では、日本語によるコミュニケーションが必要になります。事故が発生しそうな場合には日本語による声掛けも発生します。
日本の労働現場で働く以上、日本語を理解する能力は必要です。
あらかじめ日本語の学習も行いつつ、特別教育を正しく受講できるようにしてください。
不正に修了証を取得した場合は取り消し・返却
日本語や特別教育の内容が理解できていないにも関わらず、それを偽って修了証の交付を受けた事が明らかになった場合には、受講した事実が取り消しとなります。修了証の返却も必要です。
不正に修了証を取得して働いていた場合、特別教育の内容を理解できていないため、重大な事故を起こしかねません。
労働者や現場の安全を守るため、不正な受講はしないようにしましょう。
外国人労働者が理解しやすい外国語字幕つき講座を選ぶ
特別教育は労働者の安全を守るために必要な学習です。内容を理解することが一番大切になります。
CICのフルハーネス型墜落制止用器具特別教育では、英語・ベトナム語・インドネシア語の字幕に対応しています。
日本語の理解力が高い場合であっても、専門的な内容に不安がある場合には、字幕版を利用することでより安心して講座を受けられます。
外国人向けの字幕版講座を受講する場合でも、日常的な日本語の理解力は必要です。理解の補助として英語・ベトナム語・インドネシア語の字幕版を利用し、内容を理解する助けにしてください。
まとめ
外国人労働者であってもフルハーネス型墜落制止用器具の特別教育の受講は必要です。
特別教育の内容を正しく理解するためには、外国人労働者の日本語理解能力に合わせて外国人向けの字幕付き講座を選択してください。字幕があることで、専門的な内容であっても理解しやすくなります。
講座を受ける際には、たとえ外国人向けの講座を受けるとしても、日常的な日本語の理解が必要です。
労働の現場でもコミュニケーションの基本は日本語です。日本語の学習と共に正しく特別教育を受け、安全な職場環境を作ってください。